先週出版されたばかりのバフェット本最新刊のようです。
書店で見つけてソッコー買って読んでしまいました。
著者はジェフ・マシューズ。ヘッジファンドを運営するファンド・マネジャーで、
執筆しているブログhttp://jeffmatthewsisnotmakingthisup.blogspot.com/が人気の方のようです。
内容はというとタイトルそのままで(笑)、
ウォーレン・バフェット氏が会長を務めるバークシャー・ハザウェイ社の
2007年と2008年の株主総会の様子に参加した著者がその総会の様子を実況中継風に語るというものです。
バークシャー・ハザウェイの株主総会は毎年、会長のバフェットと副会長のマンガーが壇上に二人で株主達からの質問に何時間も答え続けるのが名物になっています。
この本では質問者達から繰り出される、投資哲学から人生の教え、はたまた物議を醸しかねない社会的な問題についてなど、様々な質問に対する、バフェットとマンガーの絶妙の受け答えをメインに描かれています。
質問に答える二人の記憶力や投資全般に関する深い知識、とっさの機転などに感銘を受ける一方で、
著者は質疑応答でバークシャー傘下の事業についての質問が一つも出てこないことへの疑念や、
初期の非保険事業子会社群の多くが衰退したり伸び悩んでいることから事業への再投資を抑えすぎてきたのではないかという心配、
そしてバフェット本人があまりに有名になりすぎ、バークシャーの投資成果や統治システム自体、
バフェットの能力や人望に拠る所があまりに大きくなっている為、
バフェット亡き後のバークシャーが求心力を失い、瓦解していくことへの懸念を投げかけています。
外からはなかなか知ることの出来ないバークシャーの株主総会の質疑応答の様子を垣間見ることが出来る、バフェット本としては新鮮な一冊でした。