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  • 2015.08.31 Monday
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2009年版バフェットの手紙(8)

ウォーレン・バフェット氏がバークシャー・ハザウェイ社の株主に宛てて毎年のアニュアル・レポートの中で書いている手紙の最新版を翻訳してみようという試みの続きです。

バフェット氏の手紙の原文およびバークシャー・ハザウェイのアニュアルレポートは下記のリンクから閲覧できます。


2009年版アニュアルレポート

2009年版会長の手紙

前回の記事のリンクです。


今回は、バークシャーの事業部門の中でも最も多種多様なビジネスのポートフォリオである、製造・サービスおよび小売事業セクター(要は、保険・公益事業・金融以外の全て(笑))についてです。

続きを読む >>

2009年版バフェットの手紙(7)

また前回のエントリーから間隔が空いてしまいましたが、最後までこの翻訳記事は続けるつもりです。
 
ウォーレン・バフェット氏がバークシャー・ハザウェイ社の株主に宛てて毎年のアニュアルレポートの中で書いている手紙の最新版を翻訳してみようという試みの続きです。

バフェット氏の手紙の原文およびバークシャー・ハザウェイのアニュアルレポートは下記のリンクから閲覧できます。




前回の記事のリンクです。


前回に引き続き、電力・ガスパイプラインなどの公益事業セクターについてのセクションの続きです。

2009年版バフェットの手紙(6)

ウォーレン・バフェット氏がバークシャー・ハザウェイ社の株主に宛てて毎年のアニュアル・レポートの中で書いている手紙の最新版(2009年度版)を翻訳してみようという試みの続きです。

原文は下記のリンクから閲覧できます。




前回の記事のリンクです

今回は電力やガスパイプラインなどのインフラ事業を行っているミッドアメリカン・エナジーを中心とした公益事業セクターについてのセクションです。


2009年版バフェットの手紙(5)

ウォーレン・バフェット氏がバークシャー・ハザウェイ社の株主に宛てて毎年のアニュアル・レポートの中で書いている手紙の最新版(2009年度版)を翻訳してみようという試みの続きです。

原文は下記のリンクから閲覧できます。




今回のエントリーも、バークシャーの中核である保険ビジネスについてです。



2009年版バフェットの手紙(4)

ウォーレン・バフェット氏がバークシャー・ハザウェイ社の株主に宛てて毎年のアニュアル・レポートの中で書いている手紙の最新版(2009年度版)を翻訳してみようという試みの続きです。

原文は下記のリンクから閲覧できます。




今回のエントリーも、前回に引き続きバークシャーの中核である保険ビジネスについての説明です。



2009年版バフェットの手紙(3)

ウォーレン・バフェット氏がバークシャー・ハザウェイ社の株主に宛てて毎年のアニュアル・レポートの中で書いている手紙の最新版(2009年度版)を翻訳してみようという試みの続きです。

原文は下記のリンクから閲覧できます。




今回の記事は、バークシャー・ハザウェイ社の中核を成す事業である保険ビジネスについての説明です。

少々長い記事なので、数回にわけてエントリーしていきます。

_____________________________________________

保険業

 当社の損害保険事業(property-casualtyを略してP/C)はこれまでのバークシャーの成長を背後で支えるエンジンでした。そしてこれからもそうであり続けるでしょう。
それは私達にとって驚くべき成果をもたらしてくれました。
当社の帳簿上にはP/Cの企業群はその自己資本を155億ドル上回る額で記載されており、その額は当社の「のれん(Goodwill)」勘定に配賦されています。
しかし、これらの企業群はその帳簿上の額よりもはるかに高い価値を持っています―そして以下で述べる損害保険業界の経済上のモデルを見ればその理由が分かることでしょう。

 保険会社は保険料を前もって受け取り、保険金請求に対する支払いはその後になります。
極端なケース、たとえばある労働損害賠償請求などでは、支払いは数十年にも及ぶ場合があります。
この「今集金して、後で支払う」モデルは最終的には他者に支払われることになる巨額の資金―当社では「フロート(滞留資金)」と呼んでいます―を私達に提供してくれます。
一方で、私達はこのフロートをバークシャーの利益のために投資することができます。
個々の保険契約と保険金請求は入っては出ていきますが、当社が抱えるフロートの額は保険料のボリュームに対して驚くほど一定なのです。
その結果として、私達のビジネスが成長するにつれて、フロートも同様に増加するのです。

 保険料が費用と最終的な損失の合計を上回っていれば、当社はフロートを投資することで得られる投資収入に加えて、保険引受利益を計上します。
この組み合わせは私達が他人のお金を利息ゼロで借りられる―もっと良いことには、他人のお金を預かっていることに対して利息を受け取れる―ことを意味します。
残念なことに、この幸せな結果への期待は激しい競争を招き、それがあまりにも激しいためにほとんどの年では損害保険業界全体としてかなりの額の保険引受損失を引き起こしています。
この損失は事実上、この業界がフロートを保有するのに対して支払うコストとなります。
通常このコストはかなり低いのですが、大災害に見舞われた年にはこの保険引受損失によるコストはフロートを使うことで得られる収入を上回ってしまうことがあります。

 ひょっとすると私の見方はバイアスがかかっているかも知れませんが、バークシャーは世界最高の大規模な保険事業を有していると思います。そして私は間違いなく最高のマネージャー陣を有していると断言できます。
当社のフロートは私達がこのビジネスに参入した1967年の1600万ドルから、2009年末には620億ドルまで成長してきました。
さらに、当社は現在7年連続で保険引受利益を計上しています。
私は当社が将来も大半の年において―全ての年ではないのは間違いありませんが―保険引受業務で利益を上げられる体質を継続していけるであろうと信じています。
もしそれが出来れば、当社のフロートはコストがタダとなり、まるでそれは誰かが620億ドルを当社に預けてくれ、私達はそれを利払いなしで自社の利益のために投資することが出来るのと同じことなのです。

 ここでもう一度、コストがタダのフロートは損害保険業界全体として期待できる結果ではないということを強調しておきます。
ほとんどの年において、保険料は保険金請求と費用を賄うには不十分な額でした。
その結果、業界全体の自己資本利益率は何十年間もS&P500によって達成された数値をはるかに下回ってきました。
バークシャーに存在している卓越した経済性は当社が普通ではないビジネスを経営する卓越したマネージャー達を有しているからこそです。
当社保険事業のCEO達はバークシャーに何十億ドルもの価値を付加してくれており、皆さんの感謝を受け取るに値します。
私にとって、このオールスターについてお伝えすることは喜びです。

_____________________________________________

今回はここまでです。

保険ビジネスが生み出す投資可能な資金「フロート」についてはバフェット氏は毎年の様に株主への手紙の中で書いていますが、今年はバーリントン・ノーザン鉄道の買収で新規株主が増えたこともあり、例年より分かりやすく説明してくれている気がします。

保険フロートがもたらす効用は散々語り尽くされていると思いますが、それにしても1311億ドルの株主持分に620億ドルのフロートをコストほぼゼロで上乗せして運用できるというのは、資本コストを3分の2に抑えながら1.5倍のレバレッジをかけられる理屈ですから、ものすごく美味しい話です。
もちろん、バフェット氏が言っているようにほとんどの保険会社はその特性を活かせていないということになりますが・・・。

現在の保険ビジネスとしてのバークシャーの強みはその資金力と信用力、そしてバフェット氏とバークシャーのネームバリューによるところが大きいのだと思いますが、それにしても保険のような参入障壁の低いビジネスに早い段階で自分の能力とマッチする魅力を見出したバフェット氏の着眼点も素晴らしいと思います。

2009年版バフェットの手紙(2)

ウォーレン・バフェット氏がバークシャー・ハザウェイ社の株主に宛てて毎年のアニュアル・レポートの中で書いている手紙の2010年に公開された最新版(2009年度版)を翻訳してみようという試みの続きです。

原文は下記のリンクから閲覧できます。


今年の手紙の内容は。昨年11月に発表し、先日完了したバーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道の買収により大幅に株主が増加したため、バークシャーの株主として知っておくべき事項の説明に多くが割かれています。

今回紹介する部分も「私達がやらないこと」と題して、バークシャーが他のアメリカの大企業と一線を画している企業統治の方針などを説明しています。

_____________________________________________


私達がやらないこと

 ずいぶん前のことですが、チャーリーが彼の最も強い大望を打ち立てました。「私が知りたいのは自分がどこで死ぬかということだけだ。そうしたらそこへは決して行かないから」
このちょっとした知恵は偉大なプロシア人数学者のヤコビが難解な問題を解く手助けとして「逆さまにしてみるんだよ、どんな時でも逆さまにしてみるんだ」と助言していたのに示唆を得たものです。
(この逆転のアプローチはより身近なレベルでも挙げることが出来ます。カントリー・ソングを逆さまに歌ってみてください。そうすればたちまちあなたは自分の車、家、そして奥さんを取り戻せるでしょう。)

 ここでは、バークシャーにおいて私達がチャーリーの思考をどのように適用しているかの例をいくつか紹介します。

●チャーリーと私は、たとえその製品がどんなに興奮するものであっても、その将来を評価出来ない企業を避けています。過去、自動車(1910年)や航空機(1930年)、そしてテレビジョン(1950年)といった産業に驚くべき成長が待ち受けているであろうことを見通すのに、卓越した頭脳は必要ありませんでした。
しかしその未来にはそれらの業界に参入してきたほぼ全ての企業を葬りさることになる競争のダイナミクスも包含していました。そして生き残った企業でさえも重傷を負って撤退する傾向にありました。

チャーリーと私がある業界についてこの先劇的な成長を遂げることがはっきりと見通せたからといって、その競合企業同士の戦いの首位に立つ企業の利益率や資本利益率がいくらになるか判断できるわけではありません。
バークシャーでは、私達はこの先数十年間の利益がかなりの程度予測可能であるビジネスに留まり続けます。たとえそうしたとしても、私達は数多くの失敗をすることになるでしょう。

・私達は見知らぬ誰かの親切に依存するつもりはありません。「大きすぎて潰せない」はバークシャーの予備位置ではありません。
その代わりに、私達は常に何か問題が起こってどうしても現金が必要になった時は自身の流動性のごく一部で賄えるように備えています。
さらに、その流動性は継続的に私達の多数のそして様々な企業群からあふれ出る利益により供給されるでしょう。

2008年9月に金融システムが心停止状態に陥ったとき、バークシャーは金融システムに流動性と資本を懇願する側ではなく、それらを供給する側でした。
危機の最高潮に、私達はビジネスの世界に、私達以外では連邦政府しか助けの手を差し伸べられなかったであろう、155億ドルという金額を注ぎ込みました。
そのうち90億ドルは私達の目に見える形での信任票を一刻の猶予もなく必要としていた、高く評価され以前は安全であるとみなされていた3社の米国企業の資本増強に投じられました。
残りの65億ドルは、他のあちこちでは混乱が支配する中で中止されることなくリグレーの買収資金の援助に充てられました。

私達は当社の最高峰の財務力を維持するために法外な犠牲を払っています。当社が常時保有している200億ドル強の現金等価物の資産からは現在わずかな利回りしか得られていません。
しかし、おかげで私達はぐっすり眠れています。

●私達は概ね、多くの子会社を一切監督も監視もすることなく、独自の運営を任せています。
それにより、経営上の問題を発見するのが遅れたり、チャーリーや私に相談していたなら賛成しなかったであろう事業運営・資本配分上の決定がなされたりすることが時としてあります。
しかし、当社の大部分の経営者達は私達が与えた独立性を大いに活用しており、大規模な組織では滅多に見られない貴重な株主本位の姿勢を維持することで私達の信任に報いてくれています。
私達は息の詰まるような官僚主義のせいで決断がなされるのがあまりに遅い―あるいは全く行なわれない―ことによる多くの見えざるコストよりも、ごく少数の誤った決断による目に見えるコストで苦しむ方がマシだと考えています。

BNSFの買収に伴って、私達は今や約257,000人の従業員と文字通り何百もの異なった事業単位を有しています。私達はそのどちらももっと欲しいと願っています。
しかし私達はバークシャーがいくつもの委員会や予算プレゼンテーションや何重もの管理職であふれ返るような集団になることは決して許しません。
その代わりに、私達は個別に経営され、ほとんどの意思決定が現場レベルで行なわれる、中規模から大規模なビジネスの集合体として運営していくことを計画しています。
チャーリーと私は自身の責任を資本配分、企業リスクのコントロール、経営陣の選任そして彼らの報酬を決定するのみに制限しています。

●私達はウォール街の指示を集める試みは一切していません。メディアやアナリストの解説に基づいて売り買いを行なう投資家は私達の望むところではありません。
その代わりに私達は、自身の理解でき、その方針に共感できるジネスに長期投資したいと願うパートナーとしてバークシャーに加わってくれる人々を求めています。
もしチャーリーと私が数人のパートナーと小さなベンチャーを始めるとしたら、私達は共通の目標および運命を共にすることで株主と経営者の間の幸せなビジネス上の「結婚」が出来ると知っていて、自分達に共感してくれる人達を探すでしょう。規模が巨大になったとしても、その真実は変わりません。

気の合う株主集団を構築するために、私達は株主の方々と直接的そして有益な情報を伝えるよう務めています。
私達の目標はもし我々の立場が逆であったら知りたいと思うことを皆さんに伝えることです。
それに加えて、私達は四半期及び年次の財務情報を、株主の方々、そしてその他の投資家たちに取引のない日に当社の多面的な企業体に何が起こったかを読みこなす十分な時間を持てるよう、週末の朝早くにインターネット上で開示するよう務めています。
(時には、SECの報告書提出期限の関係でやむを得ず金曜日以外の開示になる場合もあります。)
こうした事柄は2、3の段落では十分に要約することも、ジャーナリスト達が時として捜し求めるような目を引く見出しにすることも出来ません。

昨年私達はサウンドバイトがいかに誤って報道されるかという一つの例を目の当たりにしました。昨年の手紙の12,830語の中に、以下のような文がありました。
たとえば、私達は経済が2009年を通じて沈降するだろうと確信を持って言えますし―そしてこの点に限れば、恐らくそれ以後もさらにそうなるでしょう―しかし、その結論は私達に株式市場が上がるか下がるかといったことは教えてくれないのです。」
多くの報道機関は、この文章の前半部分のみを、それがどのように締めくくられているかには一切触れないままに報道し―実際のところは、騒ぎ立て―ました。
これは恐るべきジャーナリズムだと、私は思います。
誤った情報を伝えられた読者や視聴者達は、チャーリーと私が株式市場が悪い方に動くと予見していると考えたかも知れませんが、私達は件の文章ではもちろんのこと、他の場所でも市場の予想は一切していないと明言していました。
煽情主義者に誤って導かれた投資家は大きな対価を支払いました。ダウ平均は昨年の手紙が公開された日に7,063の終値でしたが、昨年末には10,428の終値でした。

私達が経験したこのような体験をいくつかすれば、なぜ私が皆さんとのコミュニケーションが出来るだけ直接的かつ省略されない形であることを好むのか理解して頂けると思います。

********************************

それでは、バークシャーの事業の詳細をみていきましょう。
当社には大きくわけて4つの事業部門があり、それぞれ他部門とは異なるバランスシートや損益計算書勘定となっています。
それゆえ、標準的な財務諸表のようにそれらを一つにまとめてしまうことは、分析の妨げとなってしまいます。
ですから、チャーリーと私が眺めているのと同様、これらを4つの切り離された事業体として紹介していきます。

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以上で、今回のパラグラフは終わりです。

一昨年の金融危機の最中にバークシャーがゴールド万・サックス、ゼネラル・エレクトリック、リグレーへの大型出資を行なったというのは大きなニュースになりましたが、改めてそれが可能だったバークシャーの財務力と常日頃からの慎重さ、チャンスとみるや迅速に行動に起こせる機動力を感じさせる一件だったと思います。

また、昨年のバフェット氏の手紙の内容を報道機関が部分的に取り上げ、誤解を招くような形で報道した、と述べています。

確かに、マスコミに頻繁に取り上げられる大富豪バフェット氏の発言は、時に本人が意図しない形でセンセーショナルに報道されることはあるんでしょうね。

バフェット氏もこの手の報道には憤慨されているようで、バークシャーの株主にはどうかそのようなニュースには耳を貸さないで欲しいという思いが感じられます。


2009年版バフェットの手紙(1)

ウォーレン・バフェット氏が毎年バークシャー・ハザウェイ社の株主にあてて書いている「会長の手紙」をご存知でしょうか。

バフェット氏がバークシャー・ハザウェイの経営権を握ったのは実に遡ること45年の1965年のことですが、株主にあてて彼の経営方針、投資哲学、事業概況などをつづった手紙を書き始めたのは1977年以降のことです。

他の多くの米国企業のCEOも「手紙」を毎年のアニュアルレポートの中で書いていますが、その文量、情報の詳細さ、株主への真摯な姿勢といった点では、未だにバフェット氏の手紙に並ぶものはないと言われています。

バフェット氏とバークシャー・ハザウェイの業績・そして知名度が高まるほどにバフェット氏の手紙も有名になり、1998年にIR情報がインターネット上で公開されるようになってからは、株主以外の投資家、経営者、ビジネスマンなどにも広く読まれるようになっているようです。


そのバフェット氏の手紙の最新版を昨年から別ブログで翻訳する試みを行っているのですが、このブログにも転載することにしました。

なお、2010年に公開された昨年度のバークシャー・ハザウェイ社のアニュアルレポートと「会長の手紙」は下記のリンクからPDFファイルで読むことができます。



_____________________________________________

 バークシャー・ハザウェイの株主の皆様へ:

 2009年中の当社の純資産の増加額は218億ドルとなり、それにより当社のクラスA株式及びクラスB株式の1株当たり簿価(純資産)は共に19.8%増加しました。
過去45年間で(すなわち、現在の経営陣が経営権を取得して以来)、1株当たり純資産は19ドルから84,487ドルに、年率にして20.3%複利で成長してきたことになります。(※)

 バークシャーがつい先日行なったバーリントン・ノーザン・サンタフェ社(BNSF)の買収により、少なくとも65,000人の株主が、約500,000人の既存株主に加えて当社の株主名簿に記載されることになります。
私の長年のパートナーであるチャーリー・マンガーと私にとって、当社の全ての株主がバークシャーの事業、目標、限界、そして文化について理解してくれることが重要です。
したがって、私達は毎年のアニュアル・レポートの中で私達を導いてくれる経済的原則を繰り返し述べています。
今年は、それらの原則は89ページから94ページに記載されており、私はそれをぜひとも全ての方々に―ただし今年は特に、新たに株主となった方々に―読んで頂きたいと願っています。
バークシャーはこれらの原則に何十年間も忠実であり、そして私が去って後もずっと忠実であり続けるでしょう。

この手紙の中で、当社のビジネスの基礎についても説明していきますが、それがBNSFからの新規株主の方々にとっては新入生のオリエンテーション授業に、またバークシャーのベテラン株主の方々にとっては再教育講習となってくれることを願っています。

どのように自己の成績を測定するか

 経営陣のパフォーマンスを評価するための当社の測定基準は、この手紙の表紙に記載されています。当初から、チャーリーと私は私達が何を達成した―または何を達成できなかった―かを測定するための合理的かつ不変の基準を持つべきだという信じてきました。それにより、私達はパフォーマンスを測る矢が壁に刺さったのを見届けて、その後に矢の周りに的の中心円を描くという誘惑から逃れています。

 S&P500を私達にとってのボギー(基準点未満)として選んでいるのは、当社の株主の皆さんはインデックス・ファンドを保有することによって実質的にコストゼロで、簡単にそれと同等のパフォーマンスを得ることが出来るからです。
それと同じ結果を得るためだけに、どうして私達にお金を支払う必要があるでしょうか?

 私達にとってより判断が難しいのは、S&P500に対するバークシャーの推移を、どのように測定するかという点です。
単に当社の株価の騰落を用いればよいという主張もあります。実際、非常に長い期間をとってみれば、それが一番の測定法です。
しかし1年毎でみると、株価の推移はいちじるしく気まぐれなものです。
たとえ10年間という期間をとったとしても、測定期間の始まりと終わりがばかばかしいほどの高値や安値であれば、その評価はいちじるしく歪められてしまいます。
マイクロソフトのスティーブ・バルマーやGE(訳注:ゼネラル・エレクトリック)のジェフ・イメルトも、経営者としてのバトンを渡された時期に自社の株式がすっ高値で取引されていたせいで彼ら自身悩まされたこの問題について語ってくれることでしょう。

 私達の年次の進展具合を測定するのに理想的な基準とは、バークシャーの1株当たりの内在価値の変化でしょう。
哀しいかな、その価値は正確な数字を求めることは出来ません。ですから、私達はその代わりにかなり粗い近似値を使用しています。それが1株当たり簿価(純資産)です。
この指標に頼ることには、92ページおよび93ページで述べているように欠点もあります。
加えて、多くの企業の簿価は内在価値を過小にしか表しておらず、そしてそれはまさにバークシャーにもあてはまります。
概して、当社の企業群はその帳簿に記載されている価値よりもかなり高い価値を有しています。
さらに当社の非常に重要な保険ビジネスに至っては、その差は巨額です。
たとえそうであっても、チャーリーと私は当社の簿価が―過小評価ではありますが―内在価値の変化を追跡するための最も有用な指標であると考えています。
この測定法によると、この手紙の最初の段落で述べている通り、当社の簿価は1965会計年度の期初以来、年率20.3%複利で成長してきたことになります。

 ここで、もし当社の株価を指標に選んでいたとすれば、1965会計年度の期首以来年率22%複利の伸びを示しており、バークシャーの成績はよりよく見えるであろうことを述べておかなければなりません。
驚くべきことに、この年率でみるとわずかな差が、45年間を通じてみると簿価の上昇率が434,057%(2ページ目参照)であるのに対して、株価では801,516%もの上昇率となっているのです。
この株価の上昇率は1965年にはバークシャー株は収益性の低い繊維業の資産を妥当に反映して簿価以下の株価がついていた一方で、現在ではバークシャー株が常にその傘下の一流の事業群の帳簿価値に対してプレミアムがついて取引されていることに因るものです。

 要約すると、2ページの表からは3つのメッセージが読み取れます。そのうち2つはポジティブなもので1つはネガティブなものです。
第1に、1965年〜1969年に始まり、2005年〜2009年に終わるどの5年間―41の組み合わせがありますが―をとってみても、それぞれの期間において当社の簿価の上昇率がS&Pの上昇率を上回らなかった期間は一つとしてありません。
第2に、市場が上昇した年のうち数年においては当社はS&Pに遅れをとっていますが、市場が下落した11年間においては当社は常にS&Pよりも良い結果を残してきました。
別の言葉で言い換えれば、当社の防御は攻撃よりも良く、そしてこれからもその傾向は続きそうだということです。

 大きなマイナスは、当社のパフォーマンス上の優位は当社の規模が大きくなるにつれて劇的に減少してきており、そしてこの面白くない傾向は今後も確実に継続するという点です。
もちろん、バークシャーは多くの傑出したビジネスと、才能を最大限に引き出してくれる非凡な企業文化の中で仕事をしている、本当に優秀な経営者集団を有しています。
チャーリーと私はこれらの要素が、時とともに平均より上の結果をもたらしてくれると信じています。
しかし巨大な塊は自分自身の足を引っ張る錨となり、当社の将来の優位性は、たとえあったにせよ当社の歴史上の優位からみればごくわずかなものになることでしょう。

____________________________________________


まずは第1パラグラフまでです。

随時更新していくつもりです。

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