2015年3月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:6327ページ
ナイス数:976ナイス
3月は仕事が煮詰まっていてあまり精神的にも余裕がありませんでした。
そんな中で読んでいたのが宮部みゆきの大作「ソロモンの偽証」全6巻。
クリスマスイブの深夜に学校の屋上から転落死した中学生の死の真相をクラスメイトたちが探っていくというもの。
自殺か、他殺かという謎解きはそれほど珍しくはないかもしれませんが、その方法として中学生たちがとった手法はきわめてユニーク。
あまり詳しく書くと未読の方にネタバレになってしまうので控えますが、思惑が複雑に交錯する人間模様は読み応えがあります。
マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法の
感想
タイトルに「マーケット感覚」とあるけれど、いわゆる「マーケティング」を想像していると全然違う。金融市場という狭義の市場ではなく、婚活、就活、果てはNPOや教育機関、行政まであらゆる場所にマーケット感覚は必要とされる時代。難関資格や高いスキルがなければ有利かというとそうではなく、自分の持つスキルの需要と供給のマッチング。何が他人にとっての「価値」なのか見極め、値付けする能力が重要。自分の「売れる価値」は何か、真剣に考えていきたい。
読了日:3月1日 著者:
ちきりん
雪の鉄樹の
感想
遠田潤子さんはデビュー作「月桃夜」を読んで以来好きな作家さん。この人は他の著作もそうだけど、肉親や大人に虐げられ傷つく子供を描くのが上手い。13年前の事件の被害者の家族である文枝に酷い扱いを受けながらじっと耐え続ける庭師の雅雪。13年前、一体何があったのか?謎が小出しに明かされていき、ぐいぐい読み進めてしまった。謎が明かされたときのカタルシスは薄めに感じたけれど、犯罪被害者の憎しみの深さ、贖罪の是非、肉親に徹底的に無視され続けることで心に刻まれる傷の深さ…。ドロドロした感情の描写は流石でした。
読了日:3月2日 著者:
遠田潤子
Warren Buffett's Letter to Berkshire Shareholders 2014の
感想
毎年この時期に公開されるウォーレン・バフェット氏の株主への手紙。今年はバークシャー・ハザウェイがバフェット体制になって50周年ということもあって倍増42ページ。最後には相棒のチャーリー・マンガーの文章も掲載。2014年は大型買収などもなく、本文は地味めな内容だったけど、バークシャー傘下の保険事業をはじめとする子会社群の「本質的価値」の把握の仕方について、くどいくらいの説明がされている。後半はバークシャーの来し方とこれからについて述べている。
読了日:3月5日 著者:
WarrenE.Buffett
海賊とよばれた男 上の
感想
敗戦直後、資産のほとんどを失った状態から再出発した国岡商店。誰もやりたがらないタンクの底浚いを進んで行う国岡商店の店員たちの姿が美しい。店主の国岡鐵三は60歳すぎでほぼゼロからの再出発にもかかわらず、競合からの度重なる嫌がらせに毅然と立ち向かう姿がかっこいい。でも一番ぐっときたのは、若き日の鐵三の独立にあたって、大金を一切の条件なしにポンと渡した日田重太郎。今でいうエンジェル投資家なのだろうが、目先のリターンではなく、鐵三の人物を見込んでの投資に、個人投資家の端くれとして頭が下がる。
読了日:3月7日 著者:
百田尚樹
海賊とよばれた男 下
読了日:3月9日 著者:
百田尚樹
こだわらない練習: 「それ、どうでもいい」という過ごしかた
読了日:3月11日 著者:
小池龍之介
東の海神(わだつみ) 西の滄海―十二国記 (新潮文庫)
読了日:3月12日 著者:
小野不由美
風の万里 黎明の空(上) 十二国記 (新潮文庫)
読了日:3月13日 著者:
小野不由美
風の万里 黎明の空(下) 十二国記 (新潮文庫)
読了日:3月14日 著者:
小野不由美
舟を編む (光文社文庫)の
感想
単行本でも読んだけれど、馬締の恋文が巻末で全文公開というので手にとった。三浦しをんさんらしいラノベチックな軽めの文体で、さらさらと読めるし展開も割とさくさくなのだけど、それに反して辞書をゼロから編纂するというのはとても根気のいる大変な作業なのだなあと。日本で公的機関が編纂した国語辞書が皆無であることについての松本先生の考察と、私人が辞書づくりに取り組むことへの矜持のくだりがよいなあ。
読了日:3月15日 著者:
三浦しをん
ソロモンの偽証: 第I部 事件 上巻 (新潮文庫)の
感想
文庫で全6巻という大長編なので躊躇していたけど、今年の新潮文庫の100冊に入ることを期待して(おいっ)今の内に読んでおこうかと。まだ序盤なのでなんとも書きづらいが、優等生のクラス委員の級友たちへの冷めた目線、自殺した中学生とその家族の歪んだ関係、どうしようもなくくだらない不良とそのバカ親のふるまい、外見にコンプレックスを抱いた思春期の少女の取った行動、と人物描写が上手い。
読了日:3月18日 著者:
宮部みゆき
ソロモンの偽証: 第I部 事件 下巻 (新潮文庫)の
感想
どうしてここまで立て続けに事件・事故が起こってしまう大変な事態になったのか。自殺で落ち着くはずだった柏木卓也の死を殺人の疑いありとマスコミの立場で騒ぎ立てた茂木記者、そのきっかけとなる告発状を生んだ三宅樹里、そして話をややこしくした垣内美奈江。こいつら本当どうにかしてほしい。上巻の冒頭や下巻でちらっと登場した少年は何者なのだろう。
読了日:3月20日 著者:
宮部みゆき
ソロモンの偽証〔3〕(第2部) (新潮文庫)
読了日:3月23日 著者:
宮部みゆき
ソロモンの偽証: 第II部 決意 下巻 (新潮文庫)
読了日:3月25日 著者:
宮部みゆき
ソロモンの偽証: 第III部 法廷 上巻 (新潮文庫)
読了日:3月28日 著者:
宮部みゆき
ソロモンの偽証: 第III部 法廷 下巻 (新潮文庫)
読了日:3月29日 著者:
宮部みゆき
読書メーター
リンクいたしましたので、よろしくお願いします。