2013年6月の読書メーター読んだ本の数:30冊
読んだページ数:8531ページ
ナイス数:1229ナイス
6月は久しぶりに1日平均1冊を達成しました。
相変わらず、読書メーターでの記録は感想をサボりがちになってます。面白い本があってもうまい感想を書こうとしすぎているのか・・・数日置いてしまうと読んでいた最中の臨場感が失われてしまって感想がますます書きづらくなるという悪循環に陥っています。
好きな作家さんの一人である辻村深月さんの直木賞受賞後発の新刊となる「
島はぼくらと」が刊行されました。
辻村深月さんは直木賞を受賞した「
鍵のない夢をみる」もそうですが、最近の傾向として初期作品と比べてお得意のドロドロした感情描写に加えて救いのない結末という作品が多かった作家さん。
ところが本作では地方で暮らす高校生達というこれまでにもみられた題材でありながら、地方の閉塞感や都会志向といった従来のテーマよりも、故郷の狭いコミュニティでのしがらみを描きながらも故郷で暮らし続けることへの肯定を強く押し出している気がしました。
またIターンで島での暮らしを選択したシングルマザー達の暮らしを描いている辺りは、ご自身が出産を終え育児の真っ最中となった辻村さんの心境が色濃く現れている気がします。
そうそう、辻村さんファンの方ならよくご存知の、過去の作品に登場した「ある人物」も本作に登場してくれていますので、未読の方はお楽しみに。