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  • 2015.08.31 Monday
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2013年08月の読書まとめ

2013年8月の読書メーター
読んだ本の数:18冊
読んだページ数:6055ページ
ナイス数:1072ナイス
8月は今年の読了数最低を更新してしまいました・・・。
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2013年7月の読書まとめ

読んだ本の数:21冊
読んだページ数:5619ページ
ナイス数:856ナイス

7月は一転、読書ペースが大幅ダウン。
仕事で月の中旬まで頭がいっぱいだったことに加えて、技術系の本の比率が高めだったせいもあります。月末に読んでいた本がなかなか読み進められず、さらにペースダウンしてしまった一ヶ月でした。

もっとよくないのは、読んだ本の感想がどんどん書けなくなっていること。前はもっと気楽に書いていたのに、最近ちょっとうまいこと書かなきゃという強迫観念にとらわれてしまっているのかも知れません。読み終えたらその余韻が冷めないうちに感想を書くというのがいちばんいいんでしょうね。要反省です。

読んだ本は上にも書いたとおり技術本が多めですが、小説では中山七里さんの「おやすみラフマニノフ」が面白かったですね。デビュー作であり、今年はじめに映画化された「さよならドビュッシー」よりもさらに磨きがかかっていた印象です。

小川洋子「猫を抱いて象と泳ぐ」も決して表舞台に立つことがなかったチェス棋士の少年の生涯を幻想的な文体で描いており、美しい作品でした。



 


おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)
読了日:7月2日 著者:中山 七里
風立ちぬ・美しい村 (新潮文庫)風立ちぬ・美しい村 (新潮文庫)
読了日:7月3日 著者:堀 辰雄
Emacs実践入門 〜思考を直感的にコード化し、開発を加速する (WEB+DB PRESS plus)Emacs実践入門 〜思考を直感的にコード化し、開発を加速する (WEB+DB PRESS plus)感想
歴史あるテキストエディタ、Emacs。あまりにも多機能すぎて全くの初心者にはとっつきにくいが、本書はそんなEmacs初心者から熟練者まで、自分好みにエディタをカスタマイズするための入門書。序盤はともかく、後半になるとさすがについていくのが厳しかったが、あらゆる設定を1つの設定ファイルに集約して別環境で同じ設定を構築できるというのが興味深い。この感想もEmacsで書いているけれど、少しずつカスタマイズしていきたい。

読了日:7月5日 著者:大竹 智也
1人でつくる「Ruby on Rails3」アプリケーション―Webアプリケーションの開発から公開まで! (I・O BOOKS)1人でつくる「Ruby on Rails3」アプリケーション―Webアプリケーションの開発から公開まで! (I・O BOOKS)
読了日:7月6日 著者:堀 正義
さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード)~要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード)~要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
読了日:7月8日 著者:中山 七里
ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)
読了日:7月9日 著者:堤 未果
プロダクティブ・プログラマ -プログラマのための生産性向上術 (THEORY/IN/PRACTICE)プロダクティブ・プログラマ -プログラマのための生産性向上術 (THEORY/IN/PRACTICE)
読了日:7月11日 著者:Neal Ford
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)
読了日:7月13日 著者:小川 洋子
不器用でも愛される「自分ブランド」を磨く50の言葉不器用でも愛される「自分ブランド」を磨く50の言葉
読了日:7月13日 著者:千田琢哉
ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)感想
再読。軽い文体でTwitterやFacebookといったSNSや日本のソーシャルゲーム業界の欺まんをズバズバ斬っていくのが気持ちよい。それ以上に再読したくなったのは、後半の非コミュ(本人曰く)の著者の独立時のエピソード。初めてプログラミングを覚えるためには「写経」しかない、動いているものを見せれば、大人は納得する、nullを突っ込んでコンパイルする勇気、競争は最大のコスト、など金言がたくさん。
読了日:7月14日 著者:村上福之

僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)感想
不倫の恋がテーマだとは読むまで知らなかった。全体的にそれを感じさせるエピソードが少なくて、ほぼ全編、二人で限りのある恋を楽しんでいたという印象。もちろんあれこれ悩んではいたけれど、不倫してる深刻さじゃないよなぁ。めぐが既婚で特に問題があったわけでもないのに山田くんにころっと心変わりしてしまったのが何の説明もないのが…。会話部分は中村航さんらしくて楽しかった。他作品でも登場していた坂本さん(?)がいい味出してた。
読了日:7月14日 著者:中村 航

人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))
読了日:7月15日 著者:太宰 治
Googleを支える技術 ~巨大システムの内側の世界 (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)Googleを支える技術 ~巨大システムの内側の世界 (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)
読了日:7月18日 著者:西田 圭介
月3万円ビジネス月3万円ビジネス
読了日:7月18日 著者:藤村靖之
レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる (NHK出版新書 410)レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる (NHK出版新書 410)感想
前半は中世の帝国の成り立ちから辺境の地だったヨーロッパが覇権を握り、近代国民国家が成立するまでの流れをざっくりとわかりやすくまとめている。ウチとソトを分け、ソトから収奪することでウチが豊かになってきたが、収奪するソトがなくなってきたことで行き詰まりをみせている。今当然だと思っている枠組みが数百年前には全く存在しなかったことを考えると、起こりつつある変化は一つのパラダイムの終焉なのだろう。乗り切るためには柔軟な態度をとり、著者の言葉を借りるなら「アメーバのようにくねくねと」動き回り続けていくべきなのだろう。
読了日:7月20日 著者:佐々木 俊尚

東のエデン (文庫ダ・ヴィンチ)東のエデン (文庫ダ・ヴィンチ)感想
羽海野チカさんがキャラクター原案でTVアニメ&映画化された作品の監督によるノベライズ。文章は正直言ってわかりづらいし盛り上がりに欠けたりで小説としてはイマイチに感じた。でも設定が面白い。100億円の電子マネーを消費することで大抵の願いを叶えてくれるノブレス携帯。記憶を失った男・滝沢明はそれを手に何をしようとしていたのか?放棄されたショッピングモール、学生達が築いた画像検索SNS「東のエデン」などワクワクさせるギミックが盛り沢山。最後の方はかなり強引にまとめた感じがするけれど、続編が出ているので別の機会に。
読了日:7月21日 著者:神山健治

小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則感想
再読。スタートアップはビジネスをより速く、より大きく成長させることが当然と考えられているが、37シグナルズはその真逆を地で行く社員わずか20名弱のソフトウェア開発企業。"LESS IS A GOOD THING"とは自分の好きな本「SMALL GIANTS」にも通じるところのある考え方だ(実際、同書で紹介されるジンガーマンズという店がこの「小さなチーム〜」でも軽く触れられている)。やることを減らし、集中し、生産性を高める。最近の自分には刺さる言葉が多かった。また何度も繰り返し読みたくなるビジネスの箴言集。
読了日:7月21日 著者:ジェイソン・フリード,デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン




2013年6月の読書まとめ

2013年6月の読書メーター
読んだ本の数:30冊
読んだページ数:8531ページ
ナイス数:1229ナイス

6月は久しぶりに1日平均1冊を達成しました。

相変わらず、読書メーターでの記録は感想をサボりがちになってます。面白い本があってもうまい感想を書こうとしすぎているのか・・・数日置いてしまうと読んでいた最中の臨場感が失われてしまって感想がますます書きづらくなるという悪循環に陥っています。

好きな作家さんの一人である辻村深月さんの直木賞受賞後発の新刊となる「島はぼくらと」が刊行されました。
辻村深月さんは直木賞を受賞した「鍵のない夢をみる」もそうですが、最近の傾向として初期作品と比べてお得意のドロドロした感情描写に加えて救いのない結末という作品が多かった作家さん。
ところが本作では地方で暮らす高校生達というこれまでにもみられた題材でありながら、地方の閉塞感や都会志向といった従来のテーマよりも、故郷の狭いコミュニティでのしがらみを描きながらも故郷で暮らし続けることへの肯定を強く押し出している気がしました。
またIターンで島での暮らしを選択したシングルマザー達の暮らしを描いている辺りは、ご自身が出産を終え育児の真っ最中となった辻村さんの心境が色濃く現れている気がします。

そうそう、辻村さんファンの方ならよくご存知の、過去の作品に登場した「ある人物」も本作に登場してくれていますので、未読の方はお楽しみに。



2013年05月の読書まとめ

2013年5月の読書メーター
読んだ本の数:27冊
読んだページ数:7763ページ
ナイス数:1455ナイス

5月も4月よりは持ち直したとはいえ、1日1冊には届かず。
感想もずるずると書けないままの作品が多くてちょっと気持ち悪いです。

5月に読んだ中では、 「企業が『帝国化』する」や「1秒もムダに生きない」などの新書や「Yコンビネータ―」、「それがぼくには楽しかったから」などのノンフィクションといった小説以外の本が印象に残っています。

新刊の「Yコンビネータ―」は「ハッカーと画家」で有名なLISPハッカー・エッセイストであるポール・グレアム氏が仲間と立ち上げたスタートアップ・ファンドの主催するスタートアップ養成スクールの2011年夏学期を密着取材したノンフィクションです。モノになるかどうかもわからない新規ビジネスを3ヶ月間という短期間で集中的に開発する若者たちの熱気あふれる現場の様子が描かれています。

それがぼくには楽しかったから」は1991年に公開されて以来またたく間に世界中に広がったオープンソースOSであるLinux(正確にはそのコア部分であるLinuxカーネル)の開発者、リーナス・トーバルズ氏の自伝です。お金儲けが目的ではなく、純粋にコンピュータをいじり倒すことに熱中した結果として世界中で広く利用されるOSをつくることになったリーナス氏のかざらない文章が印象的でした。


ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)感想
ハワイですれ違ったキキを追った先で「僕」が目の当たりぶした六体の白骨が暗示するものとは?事態は動かないようでいて、僕と関わった人は通り過ぎ、そのうちの幾人かは死という形で去っていく。他の村上春樹の作品と比べても死のにおいが直截的にせまってくる下巻。上巻に比べても重苦しい雰囲気の中にあって、少女ユキの存在は一種の清涼剤に感じられた。後半の展開はどういう結末に落ち着くのか読めず、ハラハラした。
読了日:5月1日 著者:村上 春樹

旅猫リポート副読本旅猫リポート副読本感想
オリジナル登録本。紀伊國屋書店で売っていた、演劇版「旅猫リポート」のプログラム。薄い冊子ながらも、主演の阿部丈二さんと有川浩さんの対談や各出演者のコメント、単行本未収録の旅猫リポート外伝に演劇版の脚本と読み応え十分。有川さんは対談の中で脚本を自分で余分なエピソードをけずったと仰っていたが、短いながらも小説版の要点は抑えられてて、この辺りの編集はさすがだなと。値段はけっこうしたけど、満足の一冊でした。
読了日:5月3日 著者:有川 浩

黄金の王 白銀の王 (角川文庫)黄金の王 白銀の王 (角川文庫)感想
以前小飼弾さんが書評で絶賛していたので気になっていたファンタジー小説。お互いに憎しみ合い殺したいという衝動に駆られる一族の頭領同士である穭(ひづち)と薫衣(くのえ)の二人が、翠の国のためにきわめて困難な共闘という道を選ぶ。仇敵同士である鳳穐と旺廈をいずれはひとつにするという遠大かつ茨の道を決断した穭、そしりを受けても囚われの身であり続けることを受け入れた薫衣、どちらも家臣や民衆にその真意が理解はされなくとも稀にみる賢王だ。途中何度か薫衣が蜂起するかと思われた局面での彼の葛藤と決断に胸を打たれた。
読了日:5月5日 著者:沢村 凜

完全なる首長竜の日 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)完全なる首長竜の日 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
タイトルが気になっていたが、映画化されると知り読んでみた。文章はサラサラと読みやすいのだけど不思議な読後感。途中で薄々結末が読める展開ではあるけれど、何が現実で何が夢なのかわからなくなる感じは(全然違うのだけど)「ドグラ・マグラ」を思い出した。映画のキャスティングや文庫の帯の裏の監督インタビューを読む限りでは原作とは大分違っていそう。
読了日:5月6日 著者:乾 緑郎

クラウドの未来─超集中と超分散の世界 (講談社現代新書)クラウドの未来─超集中と超分散の世界 (講談社現代新書)
読了日:5月6日 著者:小池 良次
彼女の血が溶けてゆく (幻冬舎文庫)彼女の血が溶けてゆく (幻冬舎文庫)感想
タイトルから「チームバチスタの栄光」のような病院内医療ミステリを想像していたら違った。内科医である元妻の医療ミスで亡くなったとされる女性の秘密を、フリーライターが足を使って地道に探っていくというもの。女性の家族や過去の秘密が徐々に解き明かされていく過程は読んでいて面白かった。…が、最後のどんでん返し。途中、所々の描写で何だか態度が不自然だな?と思っていた人がやはり…という。終わり方が何ともすっきりしない。
読了日:5月7日 著者:浦賀 和宏

企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔 (アスキー新書)企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔 (アスキー新書)感想
「僕がアップルで学んだこと」の松井博さん(@Matsuhiro)の新著。面白い、という感想はこの場合不適切かも知れないが面白い。読みながら無性に悔しいと思った。現代の帝国と化した大企業の前になす術もない無力さに。それでもそれらのサービスや商品を全く使わずに生活するのは困難であろうことに。階層化している世界の労働市場の中で、ぬるま湯とも言える環境で漫然と働いているに等しい自分に。薄々とは知っている事柄が多くても、様々な具体例をこれでもかと見せつけられると衝撃は大きかった。
読了日:5月7日 著者:松井博

求愛瞳孔反射 (河出文庫)求愛瞳孔反射 (河出文庫)
読了日:5月10日 著者:穂村 弘
スプートニクの恋人 (講談社文庫)スプートニクの恋人 (講談社文庫)
読了日:5月11日 著者:村上 春樹
日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体 (講談社+α新書)日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体 (講談社+α新書)
読了日:5月12日 著者:深尾 葉子
公開処刑人 森のくまさん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)公開処刑人 森のくまさん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
同じ「このミス」の「連続殺人鬼 カエル男」とタイトルが似てるので期待していたが、少々期待外れだった。早い段階で犯人は想像がついてしまい、大きなどんでん返しもなく終わってしまった。むしろ女子高生2人の関係性の方が気になった。童謡をモチーフにしたシリアルキラー物なら「子どもたちは夜と遊ぶ」の方が雰囲気が出ているし、殺人鬼のインパクトとしては「カエル男」が上だし犯人が「神になる」というのも「デスノート」かよ、と思った。
読了日:5月12日 著者:堀内 公太郎

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方
読了日:5月13日 著者:Chad Fowler
LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。
読了日:5月15日 著者:本田 直之
20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)
読了日:5月15日 著者:古賀 史健
となり町戦争 (集英社文庫)となり町戦争 (集英社文庫)
読了日:5月16日 著者:三崎 亜記
Yコンビネーター   シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクールYコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール感想
「ハッカーと画家」で有名なポール・グレアムのベンチャーファンド・Yコンビネーターの2011年夏学期スタートアップ養成スクールに密着取材したノンフィクション。60を超えるスタートアップに少額の資金を提供し、3ヶ月間シリコンバレーの一つ処に集めて新規ビジネスの立ち上げをさせる手法は業界他社からも注目を集めているという。創業者達は高倍率を勝ち抜いてスクールに参加した優秀な人材だが、アイデアが定まらず悩んだりプレゼンで駄目出しを食らいまくったり、それでもめげずに不眠不休で働く等身大の姿が活き活きと描かれている。
読了日:5月19日 著者:ランダル・ストロス

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
読了日:5月19日 著者:戸部 良一,寺本 義也,鎌田 伸一,杉之尾 孝生,村井 友秀,野中 郁次郎
ハクティビズムとは何か ハッカーと社会運動 (ソフトバンク新書)ハクティビズムとは何か ハッカーと社会運動 (ソフトバンク新書)
読了日:5月21日 著者:塚越 健司
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)感想
『リフレイン読み』7/10(通算8回読了)。2013年5月21日読了。もうすぐこのノンフィクションを原作とした映画が公開される。その前に読み返しているけれど、やはり何度読んでもこの話はいい。数百冊に1冊、ピタッとハマる本があるとすれば、自分にとっては間違いなくこの本だろう。木村秋則さんの壮絶な苦労が凝縮された無農薬・無肥料栽培の「奇跡のリンゴ」、最近では入手困難と言われているけれど、もっと多くの人が口にできればいいのにと思う。また、より多くのリンゴ農家が無農薬栽培に取り組み、成功してもらいたい。
読了日:5月21日 著者:石川 拓治

2013年4月の読書まとめ

久しぶりの読書まとめ記事更新です。

過去半年くらいサボってる月が多いですが、実は下書きのまま、感想が書けない本があるのを気にして公開していない状態です。

でもそんなこと言ってたらいつまで経っても公開できないなと考えなおし、今月から感想を書いてない本があってもどんどんアップしていくことにします。

読書まとめだけじゃなく、他の内容でもガンガン書いていった方がよいのかなと思ったり。


 2013年4月の読書メーター
読んだ本の数:23冊
読んだページ数:6114ページ
ナイス数:1699ナイス

4月は読書ペースとしては低調で、久しぶりに1日1冊どころか25冊も割り込みました。

世間では村上春樹の久しぶりの新刊「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が発売され、あっという間に重刷されていってますね。僕も発売日当日に買いました(読み終えたのは数日後ですが)。前作「1Q84」が単行本3冊、文庫では6冊という長巨編だったのでそれに比べるとあっさり読み終わってしまいました。あっさり目ではありますが、村上春樹ワールド全開という感じでしたね。色々伏線を放りっぱなしのところとか(オイ)。

リチャード・M・ストールマン(RMS)の「フリーソフトウェアと自由な社会」は下にも書いていますが「自由なソフトウェア」を追求する彼の強烈な思想をモロに感じる濃い一冊でした。

小説では小川糸の「食堂かたつむり」がよかったです。傷心の女性が故郷に帰り、1日1組限定で客に料理をつくるという突拍子もない設定ながら、食材を慈しみ客の人生に想像をめぐらせ、全霊の料理でもてなす描写は自分の心も癒されていくようでした。

また愛読書である石川拓治・著「奇跡のリンゴ」が6月8日から阿部サダヲ主演で映画化されることになり、公開を楽しみにしながら再読しています。何度読んでも涙を堪えるのが大変な木村秋則さんの不可能への挑戦を描いたこのノンフィクション、ぜひぜひ他の人にも読んでもらいたいです。






はるがいったら (集英社文庫)はるがいったら (集英社文庫)感想
飛鳥井千砂さんのデビュー作。彼女の作品は何冊か読んでいるけれど、デビュー作でこれほどの女性の心理描写はさすがだと思う。完璧性の姉・園は、こんな女性いそうだよな〜と。その自分に妥協しない生き方は他人からみると眩しくて息苦しくなることもあるのかもね。老犬ハルの介護と死別を経て、対照的な性格の姉弟にはどんな変化がもたらされるんだろうか。
読了日:4月1日 著者:飛鳥井 千砂
フリーソフトウェアと自由な社会 ―Richard M. Stallmanエッセイ集フリーソフトウェアと自由な社会 ―Richard M. Stallmanエッセイ集感想
読むのにえらく時間がかかった。中身は濃ゆい濃ゆい。/フリーソフトウェアの「フリー」は価格とは無関係で「フリースピーチ(言論の自由)」のフリー。/フリーソフトウェアとオープンソースソフトウェアは似て哲学的な根本思想が異なるもの。/一般にLinuxと呼ばれているオペレーティングシステムはGNU/Linuxと呼ぶべき。/知的財産権は誤解を招く用語。著作権、特許権など別々の法律に根拠を置く権利について個々に考えるべきこと。/特に出版や電子書籍に関する議論は今ホットな話題だけに考えさせられた。
読了日:4月4日 著者:リチャード・M・ストールマン,Richard M. Stallman
ささみさん@がんばらない 9 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 9 (ガガガ文庫)感想
今回はシヴァ=ヴィシュヌの物語。日留女の対抗兵器だったが宇宙人事件で汚染され破壊神となった彼女。過去の鎖々美に干渉しようとする企みを阻止すべく情雨と玉藻前が必死に追跡するが…。これまで超然として捉えどころのなかったヴィシュヌの過去のエピソードは身をつまされる。ヴィシュヌも鎖々美のようにがんばりすぎてたんだなぁ。
読了日:4月6日 著者:日日日
Google問題の核心――開かれた検索システムのためにGoogle問題の核心――開かれた検索システムのために感想
Google「私…全ての情報をユーザーが検索ワードを入力する前に提示したい。すべての宇宙、過去と未来の全ての情報を、この手で」キュゥべえ「その願いは!?そんな祈りが叶うとすれば、それは時間干渉なんてレベルじゃない。因果律そのものに対する反逆だ!君は…神にでもなるつもりかい?」Google「Google検索を信じたユーザー達を、私は泣かせたくない。最期まで笑顔でいて欲しい。それを邪魔するルールなんて、壊して見せる。変えて見せる。さあ、願いを叶えてよ、インキュベーター!」
読了日:4月7日 著者:牧野 二郎
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)感想
『リフレイン読み』6/10(通算7回読了)。2013年4月8日読了。6月にこの本を原作とした映画が公開されるので、それまでに兼ねて目標としていた10回再読を終えておきたい。木村秋則さんは自分が筆舌に尽くし難い苦労を重ねて見出した無農薬・無肥料栽培を独り占めせずに誰にでも教え広めようとしている。少し前に読んだ「フリーソフトウェアと自由な社会」の中でリチャード・ストールマンが述べていた農業の特許の話を思い出した。
読了日:4月8日 著者:石川 拓治
レンタルサーバ活用ガイドレンタルサーバ活用ガイド感想
図書館本。さくらインターネットやFC2を例に、レンタルサーバーを借りたりCMSを導入したりの説明がスナップショットつきでされている。ただユーザー登録してソフトをダウンロードして…というのはどれも操作そのものは似通っているので退屈。始め方だけでその後の運用方法については書かれていないので本当に何をすればいいかもわからない人向けかな。
読了日:4月9日 著者:アヴァンテ
『旅立ち。卒業、十の話』 (ダ・ヴィンチブックス)『旅立ち。卒業、十の話』 (ダ・ヴィンチブックス)感想
表紙の多部未華子さんにひかれてジャケ買い。「卒業」というタイトルから学園物を想像していたら、そうではない方が多いとは(笑)一つの単語をキーワードとしていても、色々な切り口があるものだなと感心。「おしゃれ奴隷」や「さようならの雪」は家族の憎愛の心理描写にハッとさせられた。
読了日:4月10日 著者:ダ・ヴィンチ編集部/編
書店ガール (PHP文芸文庫)書店ガール (PHP文芸文庫)感想
序盤の女同士のドロドロした対立関係に少々辟易したけれど、どちらの心情もフェアに描いていて、こういうのって実際にありそうだなとは思えた。後半、主人公二人が共闘して店を立て直しがうまくいき過ぎて、正直こんなにうまくいかないだろう…とは言え、店舗経営に一発逆転はなく、地道な施策を積み重ねていくという過程は好感が持てた。
読了日:4月11日 著者:碧野 圭
グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた (新潮文庫)グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた (新潮文庫)感想
ソニーで20年以上働き、その後Google日本法人の社長も務めた著者の半生記。戦後のモノづくり大国日本を代表する企業ソニーに愛着を抱きながらも、大企業となり官僚化した組織に足を引っ張られ挫折を味わう様子がやり切れなさを感じる。その後入社したGoogleの徹底した採用姿勢や社員たちに雰囲気との対比は新旧/日米ベンチャーの世代交代(というのも不適切?)を感じさせる。
読了日:4月13日 著者:辻野 晃一郎
走れメロス走れメロス
読了日:4月13日 著者:太宰 治
これならわかるサーバ 入門の入門これならわかるサーバ 入門の入門
読了日:4月14日 著者:瀬下 貴加子
模倣の殺意 (創元推理文庫)模倣の殺意 (創元推理文庫)
読了日:4月16日 著者:中町 信
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年感想
今年100冊目に読了したのは書店で売り切れ続出の村上春樹の新刊。タイトルだけみると何のこっちゃ?だけど読むとわかる。文章全体に漂う雰囲気は昔の村上春樹作品と同じものだが、グーグルやフェイスブックという言葉が出てくる辺りはいかにも2010年代。多崎つくるに大きな傷痕を残した16年前の出来事の秘密は明かされても、その他のいくつかの謎は残されたまま、というのが村上春樹らしい。それにしても、彼が空っぽだというのは同じ男として同意しかねるな…。
読了日:4月17日 著者:村上 春樹
小飼弾のコードなエッセイ ~我々は本当に世界を理解してコードしているのだろうか? (Software Design plus)小飼弾のコードなエッセイ ~我々は本当に世界を理解してコードしているのだろうか? (Software Design plus)感想
小飼弾さん(@dankogai)の新著、今年101冊目(『コードなエッセイ』だけどこれは10進数で笑)の読了。今年3冊出た著書の中では一番、弾さんの文章が活き活きしていた気がするのは気のせいではないと思う。引用されているコードの多くは理解できなくても、コンピュータに興味を持つ人なら楽しめるんじゃないかな。ハードウェアとソフトウェアのコアな話から原発事故や税制といった社会問題まで幅広く取り上げながら弾節を効かせていて思わずクスリとしてしまう。#15〜#22あたりは個人的に興味深かった。
読了日:4月19日 著者:小飼 弾
ささみさん@がんばらない 10 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 10 (ガガガ文庫)感想
るるなちゃんが小学生に通うというので、もう生まれてからそんなに経ったのかと思ったらそうじゃなかったのね。今回はたまがまた何やら企てていると思ったら、北欧神話がモチーフの、るるなちゃんへのスパルタ授業。今まで良い子だったたまの本音の部分もきけてよかった。
読了日:4月20日 著者:日日日
RDGレッドデータガール  はじめてのお使い (角川文庫)RDGレッドデータガール はじめてのお使い (角川文庫)感想
前から気になっていたけれど、アニメ化を機に読んでみた。タイトルから想像していたイメージと内容にけっこうギャップがあったなあ。でも泉水子は中学三年生まで山奥の神社にある家と学校の行き来(文字通り)しかしたことがないって、確かにレッドデータブック級の女の子かも。彼女の血筋の宿命とその力についてはまだほんのさわりしか説明されていないので、次巻以降にも期待。内気な女の子と秀才の男の子が同居するはめになるって少女漫画では割とベタな設定ではあるが、最後の舞いで深行が泉水子を見直すところがよかった。
読了日:4月21日 著者:荻原 規子
食堂かたつむり (ポプラ文庫)食堂かたつむり (ポプラ文庫)感想
傷ついた女性の再生の物語というと吉本ばななをはじめ何冊か読んだことがあるが、これは特によかった。恋人に裏切られ口がきけなくなり、10年ぶりに故郷に戻り食堂をはじめた倫子。1日に1組だけのために食事を作るという常識はずれの営業スタイルながら、彼女の精魂込めて作る料理は幸せを呼ぶと評判になっていく。生命を奪って口にする食材への感謝、手際よい調理の描写、料理を口にするお客さん達へのもてなしの心と想像力。そのどれも素晴らしい。余命幾ばくもない母親の結婚式に供するために愛豚を屠殺し解体していくシーンにはグッときた。
読了日:4月22日 著者:小川 糸
プログラミングでメシが食えるか!?―成功するプログラマーの技術と仕事術プログラミングでメシが食えるか!?―成功するプログラマーの技術と仕事術感想
タイトルはちょっと釣りっぽいけれど、中身は至って真面目なプログラマの仕事のHowTo本。著者の経験的にC言語の話題が多かったが、得意分野を見つけて知識やノウハウの蓄積をすることの重要性が繰り返し語られていた。
読了日:4月23日 著者:小俣 光之
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ペパボの株主総会2013

大分日にちが空いちゃいましたが、去る3月20日・春分の日に投資先の1社である「ペパボ」こと株式会社paperboy&co.(ペーパーボーイアンドコー)の株主総会に出席してきました。

場所は昨年と同じ、ペパボが本社を置く渋谷のセルリアンタワーでしたが、地下だった昨年と異なり、少し狭いけれど地上39階の見晴らしの良い会場でした。

昨年の株主総会でもお会いしたペパボの個人大株主・かちおさん(@katio_boy)、Twitterで交流のある個人投資家のロックオンさん(@rockon_cpa)と会場でお会いできました。

ペパボはレンタルサーバーのロリポップ!などをはじめとする個人向けホスティングサービスやユーザー数日本最大のソーシャル本棚サービス・ブクログなどのWebサービスを事業としている会社です。

とても上場企業とは思えない面白い社風が特徴で、僕もこの会社のことを知って以来、すっかり気に入ってしまいました。

社員の方々がけっこうTwitterを利用されていて、僕も社長のケンタローさんをはじめ何人か相互フォローしてもらってます。

で、今回の株主総会ですが。

今年1月に創業から10周年を迎えたこともあるのでしょう、本総会の議事で会社のミッションをこれまでの「より多くの人に情報発信するよろこびを提供する」から「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」に変更しました。

株主の質疑応答ではペパボがこれまで手薄だったスマートフォン・タブレット向け分野や昨年分社化した株式会社ブクログについての質問など多くの質問が出ていて、株主達の同社への期待の現れを感じました。

株主総会と懇親会の合間にはかちおさんと一緒に星さん達とお話しできたり、ペパボの皆さんとの集合写真に入れてもらったりしました。


***

以下、ペパボについて僕の思っていることです。

ペパボって上場企業でありながら、ちょっと毛色の変わった会社だと思います。この記事を読んでくださっている人たちもそこは同意してくださるんじゃないかと思います。

勢いのあるネット系ベンチャー企業は多かれ少なかれ似たものはあるのかも知れませんが、その中でもペパボは社員の人たちのTwitterやブログなどで目にする社内の様子が活気にあふれていて、ちょっとそれ上場企業としてどうなの?というくらいはっちゃけたりして(ケンタロー社長のコスプレからして他の会社じゃありえないですよね)、「もっとおもしろくできる」という同社の理念を地でいっているなと感じます。

Googleだとか、国内ではクックパッドなどとも似たものを感じますが、ペパボも含めてそれらの企業に共通する独特の雰囲気を僕は「MoJo(モジョ)」と呼んでいます。

MoJoって聞きなれない言葉だとおもいますが、Small Giants [スモール・ジャイアンツ] 事業拡大以上の価値を見出した14の企業という本の中で用いられていて、規模の大小にかかわらず非凡な事業活動を行なっている企業の持つ形容しがたい特質を指しています。

この本の中で述べられているのは主に株式非公開の中小企業について述べていますが、同様の特質はかつてのアップルパタゴニアといった有名な大企業も持っていたと著者のボー・バーリンガム氏は述べています。そして、その企業の大半が事業拡大の過程で最終的に「Mojo」を失っていったとも。

ペパボは今年の1月に創業から10周年を迎えました。しばらく前には創業者の家入一真さんが持ち株を全部売り払い、役員からも外れたことで親離れした格好になります。一昨年あたりから新卒を採用するようになって、従業員数も200人を超えて来ました。

これから同業他社との競合など外部問題はもちろん、社内での軋轢など内部の問題も増えてくるんじゃないでしょうか。

そうやって会社全体が新しい価値を生み出すのではなく内向きに力を使うようになると、上で述べた「Mojo」は失われ、官僚化した大組織へ成り下がっていく例は枚挙にいとまがありません。

ペパボにそうなって欲しいとは僕もまったくこれっぽっちも思っていません。でも上場企業として株主からの成長期待や小規模だった頃と比べると、Mojoを維持するのは格段に難しいことだと思います。

ペパボは大好きな会社です。大好きだからこそ、ペパボが外部からの成長期待とMojoを両立させていけるのかどうか、一個人株主として見守っていきたいです。


ペパボ通信アーカイブ_20130320.JPG
会場隣接の休憩室に置いてあったペパボの歴代の株主通信たち。




お薦めの書籍。

2013年3月の読書まとめ

2013年3月の読書メーター
読んだ本の数:31冊
読んだページ数:8869ページ
ナイス数:1474ナイス

3月は久しぶりに1日平均1冊を達成。といってもそのうち1冊は書籍ではなく、A4用紙20ページほどのウォーレン・バフェット氏の「会長の手紙」ですが。

わりと再読した本が多かった月でした。ここ数年の個人的ベスト「奇跡のリンゴ」はもちろんですが、遠田潤子さんの「月桃夜」や新海誠のアニメをノベライズした「小説・秒速5センチメートル」。どれもそれぞれ響くところは違っても、また読み返したくなるような作品です。

月桃夜月桃夜感想
再読。江戸時代後期の奄美大島でヤンチュ(奴隷)として生きるフィエクサ(鷲)とサネン(月桃)の兄妹。一生奴隷として生きるしかないフィエクサが、唯一打ち込めて儚い希望を抱けた囲碁。そして血は繋がらないとはいえ山の神に誓いを立てた兄妹の契り。それらの間でせめぎ合う思いが最悪の方向に転び、あまりにも残酷な結末を迎える。なのに不思議と読後にやり切れない思いが残らないのは、隻眼の鷲となって海上を飛び続けるフィエクサが、この世の終わりでの約束に確かな希望を見出しているからなんだろうな。
読了日:3月2日 著者:遠田 潤子

Warren Buffett's Letter to Berkshire Shareholders 2012Warren Buffett's Letter to Berkshire Shareholders 2012感想
ウォーレン・バフェット氏が毎年バークシャー・ハザウェイの株主に宛てて書いている「会長の手紙」の最新版。過去48年間、5年毎の複利パフォーマンスでバークシャーがS&P指数を下回ったことはないが、過去数年のアンダーパフォーム頻発により2013年でその記録が途切れるかも知れないとのこと。今年から普通株ポートフォリオの銘柄に、資金運用の後継者2名の選んだ銘柄が浮上。今年のトピックはバフェット氏がなぜローカル新聞を何社も買っているのかについてと、配当方針について。特に後者は自分好みの話題だった。
読了日:3月2日 著者:Warren E. Buffett

作りながら学ぶ Ruby入門作りながら学ぶ Ruby入門感想
つい先日Ruby2.0が公開されたオブジェクト指向スクリプト言語Ruby。本書はそのRubyの入門書。積んだままにしていたら第2版が出てしまって、そちらも購入したのでまずは初版をざっと読み。Rubyの文法についての説明は最低限に抑え、作りたいアプリケーションを決めて少しずつ作り込んでいくという形式はとっつきやすいと思う。使われているバージョンが古いので、練習コードは第2版を読みながら書いてみよう。
読了日:3月3日 著者:久保秋 真

実践 Ruby on Rails Webプログラミング入門―無駄なく迅速な開発環境実践 Ruby on Rails Webプログラミング入門―無駄なく迅速な開発環境感想
久しぶりの図書館本。発行が2006年と古いこともあり、とりあえずざっと読み。Rubyを用いたWebアプリケーション開発環境であるRailsの解説書。Railsというフレームワークの全体像は何となくつかめた。「Convention over Configuration(設定よりも規約)」という考え方、シンプルに素早くアプリケーションを開発できるようによいう設計思想がRailsが広く使われるようになった所以だろうか。
読了日:3月4日 著者:伊尾木 将之,長瀬 嘉秀,倉貫 義人,松本 哲也

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)感想
再読。木村秋則さんの壮絶な挑戦は何度読んでも涙を堪えるのが大変だ。若い頃はバリバリの理系人間で合理的農業を追究していた木村さんが、自然の複雑さ、絶妙な生命のバランスに気づき、自然を克服するのではなく、自然の織りなす生態系とリンゴの木の命を調和させることが自分の仕事なのだと悟るくだり。リンゴの実を生らせたのは自分ではなくリンゴの木の力なのだと心から理解したこと。彼が積み重ねた数えきれないほどの失敗やリンゴ畑を観察し続けてきた経験があるからこそ、その理解は常人に計り知れないほど深いものなのかも知れない。
読了日:3月4日 著者:石川 拓治

10分あれば書店に行きなさい (メディアファクトリー新書)10分あれば書店に行きなさい (メディアファクトリー新書)感想
良い意味で偏見に満ちた著者の書店論・読書論。自分も通勤の帰り途、移動途中の駅ナカ、出張先の地方の書店とスキマ時間さえあれば書店に寄ってアホのように本を買い込んでいるのでとても共感できた。ネット書店は便利だけど、リアルの書店に足繁く通うことの楽しみは再現できない。自分たちの街の本屋さんが潰れると考えるとゾッとする。今後緩やかに衰退していくのかも知れない書店を支えるにはあまりに微力だけど、これからも自分は書店に通い続けるだろう。
読了日:3月4日 著者:齋藤孝

未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II感想
「20歳のときに知っておきたかったこと」の続編。こちらの方が前著よりも具体的にクリエイティビティを発揮するための手法が紹介されている。ブレインストーミングなどお馴染みの手法もあるが、「フレームを変える」や「観察力を磨く」というのは目の前にあって当たり前だと思っている物事の中にイノベーションの種を見出せるかどうかに関わっていて重要だなと。また第5章は我々の思考がいかに空間によって規定されているかが示されていて興味深い。
読了日:3月5日 著者:ティナ・シーリグ

ぼくは猟師になった (新潮文庫)ぼくは猟師になった (新潮文庫)感想
京都の山で若手兼業猟師として暮らしている著者の生活やワナ猟の様子を綴ったノンフィクション。獲物のシカやイノシシを解体する様子や調理法もカラー写真つきで詳しく解説してある。一見残酷にも思えるが、著者も書いてあるように、不自然に肥らせた家畜のパック詰めの肉を食べ、その命に思いを馳せることを忘れてしまった自分たち現代人の大多数とどちらが残酷なのだろうかと考えてしまう。イノシシやシカは全国的に増え続けているというのが意外だが、戦後の日本が山林との関わりを大部分放棄してしまったのも関係あるのだろうな。
読了日:3月6日 著者:千松 信也

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)感想
タイトルにもなっているのに、桐島くんは最後まで登場しないだとっ!?(知っていたけど)桐島がバレー部をやめることが思わぬ形で周囲の生徒たちに変化をもたらす、連作短編集。生徒の間で自然と生まれる「上」と「下」という階層。そのどちらに属する生徒も、それぞれもやもやしたものを抱えていて、軽さとか切なさとか痛さとかが混じり合ってリアルだなと感じた。前半のエピソードが後半、別の視点でつながるのはよかった。
読了日:3月7日 著者:朝井 リョウ

ささみさん@がんばらない 8 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 8 (ガガガ文庫)感想
ささみさんに妹ができた!?神臣の自分に対するが如くるるなを猫かわいがりするささみさんだが、るるなちゃんの様子はどこか不自然で…。世界中の神々はラスボス・日留女への対抗策を話し合い、対抗兵器を用意するが…?宇宙人というのが人々が存在を信じ祈りを託すことで生み出された信仰対象というのは面白い解釈だけれど、それすらも利用しようとする悪意が恐ろしい。世界の終末を防ごうとする神々の思惑と人間の処遇、それに抗おうとするささみさんや情雨、邪神姉妹たち。母・呪々を喪い、幼年期に別れを告げたささみさんはがんばっていた。
読了日:3月8日 著者:日日日

新宿で85年、本を売るということ (メディアファクトリー新書)新宿で85年、本を売るということ (メディアファクトリー新書)感想
紀伊國屋書店新宿本店の歴史がさっくりわかる本。総じて紀伊國屋に好意的な書きぶり。粋人だった創業者の田辺茂一氏、それを支えたパートナー松原氏の人柄。戦後焼け野原から再出発した紀伊國屋の発展を支えた洋書部門や図書館部門。店員さん達のエピソードがいい。文化的な意義から本店の建物内で紀伊國屋ホールを維持し続けること。もしも、採算が合わないからといった理由でホールを閉鎖する時が来たら、それは新宿本店が(営業的な意味ではなく)終わる時なんだろうな、と何となく思った。
読了日:3月9日 著者:永江朗

ビジュアルPHOTOストーリー さよならドビュッシー 橋本愛ビジュアルPHOTOストーリー さよならドビュッシー 橋本愛感想
今注目の若手女優・橋本愛の主演映画「さよならドビュッシー」の写真を中心に構成した写真集。橋本愛ちゃんや監督、共演者へのインタビューも掲載されている。監督の言によると、ピアノの演奏シーンは、かなりの部分本人の実際の演奏も入れているとのことで驚いた。写真もいいのだけど、橋本愛ちゃんの魅力はやはり映像の方が映えるのかな、などと感じた。
読了日:3月10日 著者:

カラ売り屋 (講談社文庫)カラ売り屋 (講談社文庫)感想
「ハゲタカ」を彷彿とさせる経済小説。「カラ売り屋」「村おこし屋」「エマージング屋」「再生屋」の4つの短編集。「カラ売り屋」はちょっとありえないだろ(笑)というスレスレの潜入劇があったけれど徹底的にターゲットを調査して「腐った企業を売り叩く!」。エマージング屋は誰も注目していない時期に新興国にビジネスの種を見つけ内部の横槍も乗り越えディールを成功に導いていく姿が痛快。「村おこし屋」「再生屋」は国内のストーリーだが、特に民事再生法を申請したホテルを巡るスポンサー探しに苦慮する弁護士の苦労がリアルだった。
読了日:3月10日 著者:黒木 亮

新版Perl言語プログラミングレッスン入門編新版Perl言語プログラミングレッスン入門編感想
長らく積んだままにしていたが、Perl言語をおぼえよう、ということで。何度かざっと繰り返し読みつつ読了。スクリプト言語のRubyと似ている部分もあるけれど、やはりけっこう違う。正規表現についてはかなり詳しく書かれているので、繰り返し読みたい。
読了日:3月11日 著者:結城浩


アシンメトリー (角川文庫)アシンメトリー (角川文庫)感想
4人の男女のアシンメトリー(非対称)な恋愛模様。何が「普通」かというのはほとんど主観だよな。自分にとっての普通が相手にとっては普通じゃなくて、そのせいで仲がこじれてしまうのは現実でもあること。作中の二人の結婚は、お互いに相手に求めていることが食い違っていて、それに気づいても根本的な解決を図るわけではなくて、この先大丈夫だろうかという気がする。朋美は何だか途中から吹っ切れたようになったのはよい事。
読了日:3月12日 著者:飛鳥井 千砂

コンピュータ技術者になるには (なるにはBOOKS)コンピュータ技術者になるには (なるにはBOOKS)感想
「コンピュータ技術者」というくくり方は茫漠とし過ぎていて、学生向けとしても適切なのか疑問。一応、ハードウェアのエンジニア、言語開発者、ネットワーク管理者とインタビューしているけれど。まつもとゆきひろさんへのインタビューは普段どんな仕事しているの?という疑問があったので読めてよかった。
読了日:3月12日 著者:宍戸 周夫


夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか (新潮文庫)夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか (新潮文庫)感想
男女の違いって様々な場所で語り尽くされてる感もあるけれど、たとえ文明が発達した現代であっても、生物としての、また太古にそれぞれの性が果たしてきた役割上の違いというのは厳然としてあるのだなと改めて思い知らされた。また女性の著者だと「これだから男は…」という論調に傾きがちだけど、このエッセイは男女の性差を挙げつつもそれぞれへの暖かい思いやりのようなものも文章の端々に感じた。
読了日:3月13日 著者:黒川 伊保子

ノマドと社畜 ~ポスト3・11の働き方を真剣に考えるノマドと社畜 ~ポスト3・11の働き方を真剣に考える
読了日:3月14日 著者:谷本真由美(@May_Roma)
世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)
読了日:3月17日 著者:マイケル ルイス
[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ~スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ~スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
読了日:3月18日 著者:安井 真伸,横川 和哉,ひろせ まさあき,伊藤 直也,田中 慎司,勝見 祐己
ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)
読了日:3月19日 著者:中川淳一郎
Perlについて語ろうPerlについて語ろう
読了日:3月20日 著者:和田裕介
投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)
読了日:3月20日 著者:藤野 英人
橋本愛 写真集 『 あいの降るほし 』橋本愛 写真集 『 あいの降るほし 』
読了日:3月21日 著者:
芙蓉千里 (角川文庫)芙蓉千里 (角川文庫)
読了日:3月22日 著者:須賀 しのぶ
CPUは何をしているのか―シリコンチップに秘められた驚異の世界CPUは何をしているのか―シリコンチップに秘められた驚異の世界感想
図書館本。10年前の本だけど、CPUの動作原理は基本的に変わっていないので十分勉強になる。ただ前半のデジタル回路あたりまではギリギリついていけたが、電卓プログラムは難しかった。アーキテクチャについてもまだ理解が不十分。
読了日:3月24日 著者:藤広 哲也
こだまでしょうか、いいえ、誰でも。―金子みすヾ詩集選こだまでしょうか、いいえ、誰でも。―金子みすヾ詩集選感想
東日本大震災の直後にCMでよく見かけたフレーズが目に入って衝動買い。普段詩集なんて全く読まないのに。表題にもなっている詩を皮切りに、物事をハッとするような切り取り方をしている。その切り取り方が時に何とも残酷で痛切で、子どもとは単に可愛く純真無垢なだけではないということにも思い至らされる。リズミカルな文章で、心の中で音読していてとても心地よい。
読了日:3月24日 著者:金子みすヾ


小説・秒速5センチメートル (ダ・ヴィンチブックス)小説・秒速5センチメートル (ダ・ヴィンチブックス)感想
再読。読書メーター登録800冊目はお気に入りのこの本に。初めて読んだ時はピンと来なかった部分も、アニメを観て「one more side」を読み、文庫版を読みと何度も味わううちにわかって来た部分もある。仮に貴樹と明里が離れ離れになることなく10代を過ごせたとしても、あの一瞬を知ってしまった二人はいずれ別れを告げることになっただろうなという気がした。それにしても、この切ない初恋といくつかの出会いと別れのエピソードは、同じものは一つとしてないはずなのに読む者の心と共振して揺さぶってくれるなぁ。
読了日:3月25日 著者:新海 誠

螢 (幻冬舎文庫)螢 (幻冬舎文庫)感想
10年前に惨劇があったという曰くつきの館を訪ねた学生サークルの6人。現在の持ち主・佐世保が惨劇の当時を忠実に再現しようとしていた館・ファイアフライ館で嵐の中、殺人が起こる。とここまでは割とテンプレな展開。最上級生の平戸と新入生の島原のダブル探偵役で殺人犯の推理と館に秘められた謎が解き明かされていくが…。途中感じた違和感は何箇所もあったけれど、最後の方までコロリと騙されていた。…しかも二重にかよ!とうまくしてやられた感。それにしてもこの終わり方は何とも言えない…。
読了日:3月28日 著者:麻耶 雄嵩

ハウルの動く城1  魔法使いハウルと火の悪魔 (徳間文庫)ハウルの動く城1 魔法使いハウルと火の悪魔 (徳間文庫)感想
宮崎駿監督のアニメ「ハウルの動く城」は何度も観ているけれど、その原作がちょうど文庫で発売されたのを見かけて購入。当たり前かもしれないけど、アニメはかなり原作と違えてるんだな。荒地の魔女はアニメだと途中からかわいそうなおばあちゃんと化してしまったけれど、最後まで悪役な原作の方がすっきり度は上かな。主要人物達の謎はアニメを観ていても意外性があってよかった。
読了日:3月30日 著者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ


2013年2月の読書まとめ

2013年2月の読書メーター
読んだ本の数:27冊
読んだページ数:7543ページ
ナイス数:1570ナイス

ほしのこえ The voices of a distant star (MF文庫ダ・ヴィンチ)ほしのこえ The voices of a distant star (MF文庫ダ・ヴィンチ)感想
新海誠の処女作アニメーションのノベライズ。同級生の少女が突然遠く離れた宇宙の彼方へ行ってしまい、携帯電話のメールだけのやり取りが、それも地球から遠ざかるほどに遅れて届く。今観ている星の光は何万年も前の姿だと聞くけれど、それを女の子のメールの文字に置き換えるとより地上と宇宙の彼方との距離を切実に感じる。約10年もお互いのことをおもって過ごすというのは自分にはもうできないけれど、10代の頃の気持ちを少し思い出した。ミカコのトレーサーとタルシアンとの戦闘シーンはアニメーションで観たい。
読了日:2月2日 著者:新海 誠,大場 惑

女ノマド、一人砂漠に生きる (集英社新書)女ノマド、一人砂漠に生きる (集英社新書)感想
日本では最近ノマドという言葉がブームになっているが、本書は本家本元のノマド(遊牧民)を何年にも渡って取材し続けたノンフィクション。前半ではサイーダという女性ノマドに焦点を当て、エジプトの砂漠を1人生きる彼女の生活ぶりを、後半ではサイーダの親族を中心に、イスラムの女性と結婚観を浮き彫りにする。文明の利器に頼らず生きるノマドに憧憬を抱く一方で過酷な環境で暮らす厳しさや男性優位、一夫多妻制の陰で涙を呑む女性の悲哀を赤裸々に綴っている。消えゆく遊牧民の生活を惜しむのは便利な生活に慣れた日本人の勝手なのだろうか。
読了日:2月2日 著者:常見 藤代

誰かと暮らすということ (角川文庫)誰かと暮らすということ (角川文庫)感想
下井草駅周辺で暮らす虫とセージこと虫壁知加子と安藤正次の二人を中心にした連作短編集。登場人物それぞれが何かしら孤独を抱えているけれど、それでも一緒にいてくれる誰かがいるという幸せがじんわり伝わってくるような作品。
読了日:2月3日 著者:伊藤 たかみ
クックパッド社員の名刺の秘密クックパッド社員の名刺の秘密感想
クックパッドに関する本は以前「600万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス」を読んだが、本書では同社で働く社員の名刺に注目している。各々が思い入れのあるレシピを名刺に載せていて、クックパッドという会社、そのサービスの雰囲気を一瞬で受け取った人に伝える。同社の創業以来徹底した「毎日の料理を楽しみにすることで、心からの笑顔を増やす」という経営理念がどのように社内に日常業務レベルで浸透し、好循環を生んでいるかが窺える。新しい優良企業の在り方の一つがそこにあるのかも知れない。
読了日:2月4日 著者:横川 潤

変身 (新潮文庫)変身 (新潮文庫)感想
男が朝起きると突然虫になっていた-というはじまりは有名なカフカの「変身」だけど、ちゃんと読んだのは初めて。短い作品ながら、文章はなかなか途切れない文が多く少々読みづらかった。虫になり、部屋にこもりきりの生活。彼が虫になった理由も明かされず、家族からは恐れられ、段々と食事もとらなくなっていく。彼が死んでからの家族の描写が意外なほど明るく、何とも言えない読後感。カフカがこの小説を通して描きたかったことは何なのだろう?
読了日:2月4日 著者:フランツ・カフカ

異邦の騎士 改訂完全版異邦の騎士 改訂完全版感想
島田荘司作品の中で発表は遅いながら、御手洗潔シリーズの最初の事件。記憶を失った男が目覚めるところから物語は始まる。最初に会った知らない女性にホイホイついていくのはどうかと思うが、過去の記憶がなく自分の足元も不安定な状態ではやむを得ないのか。展開が動きはじめる中盤以降はグイグイ読ませるが、「アレ」丸ごとトリックだったとは恐れ入る(苦笑)他の御手洗潔シリーズに比べて人物の内面描写が詳しく、悲哀に満ちたラストが切ない。それにしても御手洗潔の洞察力、推理力は常軌を逸してるな…。
読了日:2月6日 著者:島田 荘司

ささみさん@がんばらない 4 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 4 (ガガガ文庫)感想
二年生編スタート。ささみを敵視している蝦怒川情雨はわかりやすいお嬢様キャラというか、ツンデレキャラだなあ。彼女が提案した離島へのクラス旅行にささみ(本当は幻覚でそう見せているたま)とかがみ、つるぎもついて行く。情雨が何か企んでいるのは薄々感じとれていただろうに、ささみはともかくとしてつるぎ、かがみは警戒心薄すぎじゃないか?(苦笑)一時はあんなことになってしまってどうするの?と心配しました。情雨がデレて失敗した理由はわからなくはないけど、これまでの野望を考えるとちょっと弱いような気も…。
読了日:2月7日 著者:日日日

社長復活社長復活感想
15年前にベンチャー企業「ハイパーネット」を倒産させた板倉雄一郎氏が、再び新規事業を立ち上げるまでの話。倒産後に書いた「社長失格」が売れ、講演や企業価値評価のセミナーで稼いだ話は知っていたが、2010年頃に鬱になっていたのは知らなかった。それが東日本大震災を機に立ち直り、死ぬまでにやりたいことをやりきろうと「ボイスリンク」立ち上げを決意する。声に特化したSNSの構想やそれを実現する「シナジードライブ」の"会社2.0"という仕組みはいかにも板倉さんらしいなと。彼が「社長合格」と呼ばれることを期待しています。
読了日:2月7日 著者:板倉 雄一郎

きいろいゾウ (小学館文庫)きいろいゾウ (小学館文庫)感想
仲睦まじい若夫婦のムコさんとツマ。そんな二人にもお互いに話していない秘密がある。前半はほのぼの田舎暮らしの様子、後半はひたひたと二人の間に不安が募り、ムコさんが東京へ行くことに…。ツマの「きいろいゾウ」のおとぎ話やクライマックスで起こった不思議な出来事など、何を象徴しているのかわかりづらい面はある。でも作中全体の雰囲気とか、二人の確かな愛は感じとれた。端からみるとツマは情緒不安定気味に思えるけれど、それを包み込めるムコさんに感心。
読了日:2月10日 著者:西 加奈子

ノンプログラマのためのJavaScriptはじめの一歩 (WEB+DB PRESS plus)ノンプログラマのためのJavaScriptはじめの一歩 (WEB+DB PRESS plus)感想
JavaScriptはブラウザで動く唯一のプログラミング言語。自分もブックマークレットで少しだけ触ったことがあるのでとっつきやすいかと思って読んでみた。文法の説明は最小限にとどめ、一つのサンプルプログラムを丁寧に解説していく形式はわかりやすかった。自分でも読みながら書いてみて理解を深めたい。
読了日:2月11日 著者:外村 和仁

海の見える街海の見える街感想
ジャケ買い。湘南(と思われる)の海が見える街の図書館と児童館で働く4人の男女の連作短編集。最初の話は春香のキャラというか勤務態度にイライラしてしまったけれど、その後はまずまず。ただ、もう少し春香が変わっていく様子や日野さんと仲良くなる過程を丁寧に描いて欲しかった。それまで嫌っていたのに一緒に買い物→仲良くなってた、では説明不足に感じる。しかし松田のエピソードといい、ままならない恋愛感情とか衝動とか、その辺りは痛切に感じた。
読了日:2月11日 著者:畑野 智美

「中卒」でもわかる科学入門  "+-×÷"で科学のウソは見抜ける!  (角川oneテーマ21)「中卒」でもわかる科学入門 "+-×÷"で科学のウソは見抜ける! (角川oneテーマ21)感想
小飼弾さんの新著。科学というと我々一般人は科学者の言うことを鵜呑みにしてしまいがちだけれど、3.11以降の原発問題をみてもわかるように、科学者が必ず正しいことを言うとは限らないのが明らかになってきた。何が正しいか見極めるために一人一人が自分事として捉え、最低限の科学リテラシーを持たなければならない。それには四則演算ができ、単位系が揃っているか判別でき、そして論理的思考ができること。後半は科学と社会や国家のかかわり方についてだが、科学は「趣味」であるべき、先に片付けるべき貧困問題があるという主張は概ね同意。
読了日:2月11日 著者:小飼 弾

ささみさん@がんばらない 5 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 5 (ガガガ文庫)感想
ギリシア神話の神々が介入して日本丸ごと「現代のトロイア戦争」のゲームに巻き込まれ…たはずだけど、ささみさんは何故か情雨と二人っきりの密室で変態プレイw この良くも悪くもスケール感のなさは著者の持ち味だな〜と。邪神三姉妹の存在感がないと思っていたら、思わぬ黒幕の陰謀が…。ささみさんと情雨の絶体絶命のピンチを救ったのは、保護者'sの献身。情雨があの人の正体に気づくシーンはとても切ない。大切な人をうしなった彼女達だけど、このままで終わるはずが…ないよね?
読了日:2月13日 著者:日日日

天皇家の財布 (新潮新書)天皇家の財布 (新潮新書)感想
天皇家の経済を公開情報から読み解いた貴重な一冊。皇室関連予算には宮廷費、内廷費、皇族費(以上まとめて皇室費)、宮内庁費、皇宮警察本部予算がある。公費である宮廷費と皇族へのサラリーに相当する内廷費の支出の切り分け、宮内庁病院や御料牧場など赤字部門の運営問題、天皇家の財産所有のなど、これまで知らなかった興味深い話題が多い。2003年度時点で内廷費が3億円あまりというと結構な年収に見えるが、自由に使えるわけではない上、この予算内で侍従を何人も雇用していることを考えると、天皇家の生活が意外と質素な気もしてくる。
読了日:2月14日 著者:森 暢平

V.T.R. (講談社文庫)V.T.R. (講談社文庫)感想
辻村深月作品「スロウハイツの神様」の登場人物、チヨダ・コーキのデビュー作。ノベルスでも読んだけれど文庫化されたので再読。3年前に別れた女マーダー・アールからの電話を機に旧友達を尋ね彼女の足跡を辿るT。彼のゆるいモノローグの奥に言葉にできないアールへの思いや悲しみがつまっているんだろうな。文庫化に際してのあとがきがあの人というのが心にくい!
読了日:2月16日 著者:辻村 深月

世界を変えるデザイン――ものづくりには夢がある世界を変えるデザイン――ものづくりには夢がある感想
「世界一大きな問題のシンプルな解き方」でも書かれていたように、貧困問題を解決するには資金援助などではなく、彼らが自力で稼げるようになる必要がある。そのための安価で、小規模耕作地でも使いやすく、なおかつ拡張性のある灌漑・農耕器具をはじめとした製品のデザインが紹介されている。デザインとは最先端の技術を使うことや美しい見た目のためだけにあるのではないと考えさせられる一冊。
読了日:2月16日 著者:シンシア スミス

タイニー・タイニー・ハッピー (角川文庫)タイニー・タイニー・ハッピー (角川文庫)感想
大型ショッピングモール、通称「タニハピ」に関わりのある男女8人の連作短編集。エピソード毎に視点が切り替わり、全て一人称で語られるので人物関係の把握に骨が折れた。本当に何ということのない日常のちょっとした心の隙間、不幸せではないけれど伴侶や交際相手のことで不安になったりする機微が女性らしい切り口。余談ではあるけれど、仮に映像化されるとしたらロケ地はレ●●タウンかな?
読了日:2月17日 著者:飛鳥井 千砂

プリズン・トリック (講談社文庫)プリズン・トリック (講談社文庫)感想
刑務所内で起きた前代未聞の殺人と脱走事件。当初加害者と思われた人物が実は被害者で…と目まぐるしく状況が変わり、ついていくのが大変だった。地方都市のトマト工場建設を巡る過去のスキャンダルも絡んできて、一体誰が犯行を…?と続きが気になる展開。ただ結局、刑務所内の密室殺人のトリックや脱走手段はそんな簡単にいくものなの?という感じだったので拍子抜け。真の真犯人については途中で薄々気づいていたが…。確かにこれは物議を醸すよなあと。読後感としてはイニシエーション・ラブやセカンド・ラブに近いものがある。
読了日:2月19日 著者:遠藤 武文

本を読んだら、自分を読め 年間1,000,000ページを血肉にする狷票瓩竜蚕本を読んだら、自分を読め 年間1,000,000ページを血肉にする狷票瓩竜蚕感想
小飼弾さん(@dankogai)の新著、読書について書かれたのは「新書がベスト」以来か。著者の少年時代のエピソードはまさに本を読むことによって「自分を救うしくみ」をつくったと言える。本に実利を求めるな、ヘタな読書術は持つな、20代こそ本にお金をつぎ込もう、1人の著者や特定のジャンルに偏らない、書店のなるべくいろいろなコーナーを回ってみる、様々なジャンルの本を読んでいて、ふとしたときにそれがリンクする瞬間の面白さ、などは共感した。
読了日:2月20日 著者:小飼 弾

ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)感想
ビブリア古書堂シリーズ4巻は、江戸川乱歩に関連した謎解きの長編。ある資産家の遺した乱歩コレクションを所有する女性に資産家が大変貴重なものを仕舞っている金庫を開けて欲しいと依頼された栞子さん。大輔と共に資産家の本家に向かうが…。乱歩にまつわる暗号の謎解きに加えて古書についての薀蓄、厳格だった資産家の父と子供達との確執、栞子さんを嫌っているヒトリ書房の店主の過去が絡んで来て読み応え十分。さらには栞子の母・智恵子も遂に姿を現して…。思い切った行動に出た大輔と栞子の今後の関係の変化も目が離せないです。
読了日:2月21日 著者:三上延

ささみさん@がんばらない 6 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 6 (ガガガ文庫)感想
「現代のトロイア戦争」でうしなった大切な人たちを取り戻すため、旅に出たささみさんと情雨…と思ったら海外の描写はあっさりほぼカットかよw 日本に戻り、神仏となって徳を積む二人だが、ささみさん不在の間に彼女の立ち位置には日留女と呼ばれる少女がいて…? 自分の足元がポッカリ消え去るような不安と戦ったささみさんはがんばってたと思う。しばらくよいところのなかった邪神姉妹も見せ場があり一安心。しかしお兄ちゃんを取り戻すという願いの代償にささみさんは…。本当にこれでよかったの?
読了日:2月22日 著者:日日日

ささみさん@がんばらない 7 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 7 (ガガガ文庫)感想
日留女の願いを叶えるために神霊となって彼女たちの生活を見守るささみさん。平穏な生活が続いていたけれど、邪神オリエンテーリングという怪しげなイベントが桜ノ花咲夜学園で開かれることに。一方日留女は蘇った「アラハバキ」の首領に接触を受け・・・。小説から生まれたクトゥルー神話までモチーフにするとはって感じですが、おどろおどろしい校内TRPGの雰囲気はなかなかよかった。それにしても情雨にはあまりに辛い仕打ちだなあ・・・。布津野弥火の正体とか神臣の正体とか、日留女のラスボス化とか・・・。どうなってしまうんでしょう。
読了日:2月23日 著者:日日日

お金が教えてくれること  ~マイクロ起業で自由に生きる~お金が教えてくれること ~マイクロ起業で自由に生きる~感想
ペパボこと(株)paperboy&co.の創業者である家入一真さん(@hbkr)が上場で得た十数億円を2年で使い果たしていたというのは初めて知って驚いた。幼少の頃の貧乏な生活と六本木での派手な生活、お金の使い方が両極端だし、カフェ経営にベンチャー投資、ウェブサービスを次々と立ち上げるなど、良い意味で一処に留まれない人なのだなと。お金は貯めこむものではなく時間や人とのつながり、他では得がたい体験を得るために使うという彼の価値観がよく伝わってきた。
読了日:2月23日 著者:家入 一真

バフェットの経営術 (ウィザードブックシリーズ)バフェットの経営術 (ウィザードブックシリーズ)感想
今年発行されたばかりの翻訳モノの「バフェット本」だけど、原書が2003年と古い・・・。そして文章もこなれてない感があって読みづらかった。内容は「世界一の投資家」として一般には知られているウォーレン・バフェット氏だが、その本質は極めて稀有な経営者であるというもので、銘柄選択ばかりに注目する他著とは一線を画している。彼がどのようにしてバークシャー・ハザウェイという組織から「組織由来の旧習」と呼ばれる経営者が陥りがちな罠を遠ざけ、長年にわたって驚異的なパフォーマンスを挙げてきたかが分析されている。
読了日:2月24日 著者:ジェームズ・オラフリン

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)感想
飯能市を恐怖の渦に巻き込んだ連続猟奇殺人事件。犯人は現場に遺した文章から「カエル男」と呼ばれるようになるが…。中盤の、暴徒と化した市民の狂気は、正直この程度(失礼)の事件でここまでいくか疑問だけれど、現実に起こり得ると思わせる描写がゾッとする。「さよならドビュッシー」の著者なのでどんでん返しがあるだろうなと注意していて、薄々勘付いていた部分はあったけれど、それでも後半の二転三転する展開にはしてやられた。陰惨な描写、重い問題提起などが散りばめられているが、サイコミステリーとして純粋に面白い作品。
読了日:2月26日 著者:中山 七里

ロートレック荘事件 (新潮文庫)ロートレック荘事件 (新潮文庫)感想
やられた。この一言に尽きる。「正直、短いくせに退屈な話だと思いながら読み進めていたら、犯人名指しのシーンで『ポカーン』となった。な…何を言ってるのかわからねーと思うが、オレも何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…。叙述トリックだとかミスディレクションだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねー。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…。」
読了日:2月27日 著者:筒井 康隆

Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)感想
タイトルの通り、Webサービスのつくり方について心構えと下準備、企画、設計、開発、プロモーションと運用の5章にわけて書かれている。文章はブログがもとになっているだけあってとても読みやすいが、Perlのコードは知らない人にとっては読みこなすのがキツい・・・。でも「へー、こんなことができるんだ!」という驚きや自分でもこんなサービスを作ってみたいなとワクワクした。"Shut the fuck up and write some code."(グダグダ言ってないでコードを書けよ、ハゲ)は下品だけどその通りだなと。
読了日:2月28日 著者:和田 裕介

読書メーター

2013年1月の読書まとめ



2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:29冊
読んだページ数:8537ページ
ナイス数:1501ナイス

フリーター、家を買う。 (幻冬舎文庫)フリーター、家を買う。 (幻冬舎文庫)感想
新年1冊目は久しぶりの有川浩。近所からの陰湿ないじめを長年一身に背負い続けて心を病んだ母。母の異状にも気づかず、自分勝手にダラダラ過ごしていた誠治、自分のことが一番かわいくて母の病にも理解を示さない父と母の唯一の理解者だった姉、という家族間の葛藤がリアルで、人間くさくて、生々しくて、やり切れない。一念発起して再就職に成功してからの誠治は少し出来過ぎな気もするけれど、家族がそこまでなっても駄目な奴は駄目だろうから、彼は間に合っていたんだよ。
読了日:1月1日 著者:有川 浩
武士道セブンティーン (文春文庫)武士道セブンティーン (文春文庫)感想
剣道の強豪校・福岡南に転校した早苗と東松でチームの一員としての意識が芽生えた香織。早苗は福岡南の稽古方針や二年生エース黒岩レナの競技としての剣道観に戸惑う。遠く離れてしまっても、お互いに影響を及ぼしあった二人がそれぞれの環境で武士道について考え悩み、自分なりの道を見出していく様子は清々しい。
読了日:1月3日 著者:誉田 哲也
貧乏入門貧乏入門感想
『リフレイン読み』10/10(通算11回読了) 2013年01月04日読了。昨年、最も多く読み返した本書。所有物を増やすこと、お金を増やすことは必ずしも幸福にはつながらないということ。もっともっと、という欲望の連鎖を断ち切り、欲しい物を減らすことでお金があってもなくても幸福感を得られる境地を目指したい。
読了日:1月4日 著者:小池 龍之介
東京バンドワゴン (集英社文庫)東京バンドワゴン (集英社文庫)感想
古書店「東京バンドワゴン」を営む大家族の堀田家。三代目・勘一の妻サチ(三年前に亡くなっている)が語り手というのが面白い。古書店の周辺で起こるちょっとした事件や謎をめぐるミステリ風味の群像劇。個性豊かな家族の日常はその複雑な家族構成にさえ慣れてしまえば読んでいて飽きない。特に還暦で現役ロックンローラーの我南人のキャラがいいねぇ〜。LOVEだよぉ。
読了日:1月5日 著者:小路 幸也
ラッシュライフ (新潮文庫)ラッシュライフ (新潮文庫)感想
いずれもよからぬ事を企てたり、巻き込まれたりしている他は全く関係のなさそうな5人の視点から話が並行して進んでいく。後半で著者の仕掛けに気づいた時は冒頭の挿画に込められた暗喩にニヤリとしてしまう。エッシャーの騙し絵のようなグルグル無限ループ。読み終えて因果応報という言葉が思い浮かんだ。
読了日:1月5日 著者:伊坂 幸太郎
塩狩峠 (新潮文庫)塩狩峠 (新潮文庫)感想
実話を元にした、信仰と生きる意味について悩み考え続けた永野信夫という一人の人間の生涯を描いた作品。幼い頃に母が自分を見捨てて家を去ったという心の傷を負った少年時代。自分以外の家族がキリスト教であることに反発しながらも、思いを馳せる女性ふじ子もキリスト教徒であることに悩んだ青年時代。長らく反発し続けた故にひとたび信仰を抱いてからは誰よりも熱心な宗徒になったのだろう。塩狩峠での突然の車両離脱事故の瞬間、自らの身を投げ出して車両を食い止めようと覚悟した彼の胸に去来したものは一体何だったのだろう。
読了日:1月5日 著者:三浦 綾子
神様のカルテ2 (小学館文庫)神様のカルテ2 (小学館文庫)感想
単行本でも読んだが、文庫が出たので再読。信州は松本の美しい自然描写と、対照的に描かれる地方医療の厳しい現実。どの医師も、それぞれに己の信念を胸に秘めてままならない現実を闘っている。どちらも譲れない思い同士がぶつかる時、なんともいえないやり切れなさを感じる。病魔はそんな医師達を嘲笑うかのように道半ばの命を奪っていく。手の施しようがない患者を前にした時、医師ではなく人として何ができるか。綺麗事かも知れないけれど、誰もがギリギリの労働環境下で、いやだからこそ、そのことを考え実行した栗原一止医師に胸を打たれる。
読了日:1月8日 著者:夏川 草介
直感力 (PHP新書)直感力 (PHP新書)感想
「直感」とは論理的思考が瞬時に行われるようなものだと著者はいう。「読み」と「大局観」と3つでセットになる棋士の力。本書ではこの直感の磨き方について述べている。一流棋士である著者の思考法の一端に触れられるが、よい意味でこだわらない、それでいて従来通りのやり方でよしとせず一つの道筋を深堀りしてみるといった一見矛盾するあり方を併せ持っているように感じた。
読了日:1月9日 著者:羽生 善治
植物図鑑 (幻冬舎文庫)植物図鑑 (幻冬舎文庫)感想
単行本で読んだけれど、文庫が出たと知ってさっそく再読。いやー、甘い!道端の草を食んでいるのにどうしてこうも甘いのか。妙齢の女性が行き倒れの男性を同棲させるという突拍子もない設定ながら、移りゆく季節と共に路傍に芽吹く植物達を愛おしむように摘み、食すという地に足の着いた日常描写が素晴らしい。イツキのつくる一工夫もふた工夫もある山菜料理は作ってみたい。特にノビルのパスタ!
読了日:1月10日 著者:有川 浩
ささみさん@がんばらない (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない (ガガガ文庫)感想
たまたま書店で目についてジャケ買いだったのですが、今期アニメ化するんですね。内容はタイトルから想像していたのと違って、意外にシリアスな面もあり。日本神話になぞらえたキャラクターやエピソードは、個人的には新鮮で面白かった。ささみさんは何となくわかっていたけど、あの人の正体はちょっと驚いた。新房監督×シャフトだというアニメも観てみます。
読了日:1月11日 著者:日日日
武士道エイティーン (文春文庫)武士道エイティーン (文春文庫)感想
香織と早苗、高校三年生で約束の勝負を果たす最後のチャンスはインターハイ。ところが早苗は稽古中の怪我で個人戦に出場できず…。永遠のライバルがなかなか望むような勝負の舞台に立てないのはよくある話ですが、二人には最高の舞台で再戦して欲しかったなぁ。部活の大会が終わっても、二人の武士道を追求する道は終わらない。早苗は剣道を辞めると言い出したけれど…。果たして、この続きはあるのだろうか。桐谷玄明や吉田先生など他のキャラのサイドストーリーも彼らのこれまで語られなかった思いや意外なつながりを知ることができてよかった。
読了日:1月12日 著者:誉田 哲也
投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識感想
久しぶりに読んだ投資本だけれど、バフェットが自社の株主総会で配ったというだけあって、彼の投資理念とも多いに通じるところのある良書だった。お手軽なハウツーや確実に利益を上げられる手法などは書かれていない。著者が40年のキャリアの中で築き上げてきた投資哲学、リスクについて知っておくべきことや賢明な投資家が市場に臨むにあたって心がけるべき態度などが綴られている。特にリスクについては金融理論とも違う現実的な解釈がなされていて、参考になった。
読了日:1月14日 著者:ハワード・マークス
自分の仕事を考える3日間 ・I自分の仕事を考える3日間 ・I感想
西村佳哲さんの著書は何冊か読んだが、本書は2009年に奈良の図書館で開催されたフォーラムで講演をした8人のゲストへのインタビュー集(続編の『供戮發△辰董⊆造呂修譴鮴茲貌匹鵑澄法仕事「論」とか働き「論」ではなく、8人のインタビュイー達の心の中心にあるよりよく生きるために大切な言葉では言い表せない何かを、西村さんのやわらかな文体を媒介にしてほんのわずか垣間見る。自分の中のそれを改めて見つめ直したいと感じる。余談だがスープストックトーキョーの遠山正道さんがMBOで独立した経緯が書かれていて興味深かった。
読了日:1月16日 著者:西村 佳哲
続 ダカフェ日記続 ダカフェ日記感想
ダカフェ日記の続編の、家族の何気ない(?)日常を切り取った写真集。空くんが大分やんちゃになり、しでかすイタズラも前作に増して笑える。一方の海ちゃんはお姉さんらしくなってきたのか、はしゃいだ写真は少なめ。犬の団子も家族に加わって、4人と2匹の生活はとても幸せそう。家族一人一人の表情や仕草もいいけれど、自宅の雰囲気がとてもいい。木のぬくもりを感じる家具で統一されているからだろうな。
読了日:1月17日 著者:森 友治
原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫)原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫)感想
齋藤孝さんの他の著書の中でこの本について触れられていて、書店に平積みになっていたので購入。原稿用紙10枚を書く力を身につけるのは、考える力、読書力をつけることになる。まず量をこなすことで質を上げる。「3の法則」は3つのキーコンセプトを見つけて文章の構築力を高める。うまく他の人の文章を引用して文章を組み立てる技を身につける。文体は構築力と対をなし、文章に宿る生命力がにじみ出るもの。この本は読んだだけではダメで、実践して文章をもっと書かないと意味がないな〜。
読了日:1月17日 著者:齋藤 孝
ささみさん@がんばらない 2 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 2 (ガガガ文庫)感想
第一部の視点のトリックが秀逸。第二部のささみとかがみの友情話はツンデレなかがみの陰ながらの献身がいじましい。そして、死んだはずの母とささみの邂逅…。お互いに譲れぬ思いがあったとはいえ、結果として母との誓いを破ることになってしまったささみの心中はいかほどか…。
読了日:1月18日 著者:日日日
さよならドビュッシー (宝島社文庫)さよならドビュッシー (宝島社文庫)感想
今注目の若手女優・橋本愛ちゃん主演で映画化されると聞いて、まず原作を読んでみた。作中のトリックには割と早い段階で気づいてしまったけれど、それを補って余りあるピアノ演奏シーンの描写力が素晴らしかった。色々粗さはあるけれど、ヒロインのピアノに懸ける情熱、天才ピアニスト岬洋介の魔法のようなレッスン、クライマックスのドビュッシーの月の光の演奏と、解説にもあったけれどミステリーというよりも音楽スポ根として読み応えがあった。最後はちょっと切ないけれど、「永遠の別れ」ではない。続編も楽しみ。
読了日:1月20日 著者:中山 七里
旅猫リポート旅猫リポート感想
有川さんには珍しく、甘さ控えめどころか糖分ゼロの一冊。猫の視点というのがまた変わっている。冒頭から終わりの予感を漂わせているのに、それをわかった上で凛としたナナの態度。悟の優しさが最後の旅で再会する小・中・高校時代の同級生達の心のわだかまりをほぐしていく。最後の別れはベタベタなコースなのに思わず涙ぐんでしまった。
読了日:1月20日 著者:有川 浩
ノマドと社畜 〜ポスト3.11の働き方を真剣に考えるノマドと社畜 〜ポスト3.11の働き方を真剣に考える感想
ノマドという言葉をよく目にするようになったけれど、本書ではそんな日本のノマドブームに警鐘を鳴らし、海外で活躍するノマドが高度な専門技術者であることを説明している。日本のノマドブームは「自己啓発商法」とはよく言ったもので、これから就職する若者はカモにされないような注意が必要だろう。結局のところ、会社の雇用という束縛から自由になるためには、相当な実力がなければやっていけないのだなと痛感。
読了日:1月21日 著者:谷本真由美(@May_Roma)
オリーブオイルと玄米のおいしい暮らし (だいわ文庫)オリーブオイルと玄米のおいしい暮らし (だいわ文庫)感想
料理研究家のエッセイ。タイトルがほとんど出落ちなのだけれど、オリーブオイルは汎用性が高いのだなと。しかし最高品質のオリーブオイルなんてそうそう手には入らなそう…。、料理に関わる仕事をしている方だけど、普段の食事は意外にシンプル。野菜をたくさん摂るというのは見習いたい。じゃがいもや玉ねぎを丸ごと蒸すのはできそう。玄米は食べてみたいけどうまく炊かないと続かなそうだ…。圧力鍋にカムカム鍋を入れて炊くといいそうだけど、やれるとしても毎日は厳しい(苦笑)
読了日:1月21日 著者:有元 葉子
ささみさん@がんばらない 3 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 3 (ガガガ文庫)感想
前巻での出来事の後、再び引きこもり…いや立てこもったささみさん。彼女の真の目的は予想外で笑ってしまった。その後の母・呪々の回想は時空間が入り乱れてわけがわからなくなったけど、一度は訣別してしまった母と和解できてよかった。母の娘への思い、鎖々美の決意が感じられた。
読了日:1月21日 著者:日日日
わたしのはたらきわたしのはたらき
読了日:1月23日 著者:西村 佳哲
いま、地方で生きるということいま、地方で生きるということ
読了日:1月25日 著者:西村佳哲
ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)感想
表紙のせいでちょっと手が出しづらかったけど、パラパラ立ち読みしてみたら何コレ面白い。ということでそのまま購入して読了。FacebookやTwitterなどのソーシャルサイトのユーザー数の欺瞞やネットビジネスに関わる怪しげな人々の話、1日で作ったウェブサイトが150万円で売れた話、大企業と小規模ビジネスの働き方の違いなどをぶっちゃけているのだけれど、話題も然ることながら著者の文章が飄々としつつも笑いのツボをくすぐって、実にいい。有名なブロガーとのことだが、それも納得。
読了日:1月26日 著者:村上福之
齋藤孝の聞く力 (だいわ文庫)齋藤孝の聞く力 (だいわ文庫)感想
人の話を聞くことの重要性はデール・カーネギーの名著「人を動かす」などでも述べられているが、それができない人が実に多いというのも現実。本書では人の話を聞く力をつける心の持ちようや手法について説明している。「相手の郷に入る」「寄り添う気持ちを大切にする」「会話を『添いつつずらす』」「過去のコンプレックスを肯定する」「机の真ん中に白い紙を置く」「一般論は禁止」などは参考にしたい。「フェルトセンス」という耳慣れない単語が出てきたが、漫画「NANA」のエピソードでなるほどと思った。
読了日:1月27日 著者:齋藤 孝
斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)感想
御手洗潔シリーズ2冊目。大掛かりな仕掛けとはきいていたが、思いの外シンプルなトリックで少し拍子抜けした感は否めない。確かに奇想天外ではあるけれども。御手洗の登場が意外なほど遅く、登場したかと思えばキテレツな言動で人を煙に巻く。しかしその言動もある意味犯人追及のための伏線だったとは。一体どの時点でトリックに気づいたのか気になるところではあるが(笑)
読了日:1月29日 著者:島田 荘司
太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)感想
単行本の時からタイトルで気になっていたけれど、表紙のせいで手が出なかった作品。結婚直前に婚約破棄され傷心の明日羽。叔母のロッカさんのすすめでドリフターズリストなるものを作る。特に取り柄もない女性が進んだり後退したりして立ち直っていく辺りはよしもとばななに通じるところがあるけれど、読み進めて文体などはやはり違うなと。太陽のパスタはともかく(笑)、豆の料理は最近自分が圧力鍋を買ったこともあり試してみたくなった。
読了日:1月29日 著者:宮下 奈都
海を見に行こう (集英社文庫)海を見に行こう (集英社文庫)感想
読書メーターの新年会で頂いた一冊。湘南の海(と思われる)の見える街を舞台にした連作短編集。ハッピーエンドな話もあれば、え、それでいいの?という話も。一話目の「海風」は不安を掻き立てる始まり方で、辻村深月の「鍵のない夢を見る」の中の一編を思い出したが、希望の見える終わり方でよかった。「キラキラ」も、目の付け所がいいなぁと感心。表題作「海を見に行こう」は子供の頃に怖いと感じていた「魔女」との再会を通じて、親子や夫婦の関係を見つめ直す話。コウが泳げなくても海は嫌いじゃない、という感覚は何故か共感できた。
読了日:1月30日 著者:飛鳥井 千砂
「デキるふり」からはじめなさい (星海社新書)「デキるふり」からはじめなさい (星海社新書)感想
千田琢哉さんの本は久しぶりに読んだ。こういう本は息抜きに読むにはちょうどいい。息を抜きながら読んでいてしかしハッと息を所々で呑んでしまう。自分の師匠を見つけて徹底的に真似をする。そしてどうしても真似できない最後の一線に行き当たって師匠と違う道の続きを進む。タイトルの「デキるふり」というのは背伸びをして今の自分より高い目線に立ち、その水準で物事を考え実行することでいつの間にかそれが自分の身になるということなんだろうと解釈した。
読了日:1月31日 著者:千田 琢哉

読書メーター

2012年12月の読書まとめ

新年明けましておめでとうございます。

というには年が明けてから日にちが経ちすぎましたが・・・。

2012年12月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:6389ページ
ナイス数:1259ナイス

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)自分の仕事をつくる (ちくま文庫)
読了日:12月2日 著者:西村 佳哲

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)
読了日:12月5日 著者:森見 登美彦

セカンド・ラブ (文春文庫)セカンド・ラブ (文春文庫)
読了日:12月6日 著者:乾 くるみ

自分をいかして生きる (ちくま文庫)自分をいかして生きる (ちくま文庫)
読了日:12月10日 著者:西村 佳哲

偽善入門 (小学館文庫)偽善入門 (小学館文庫)
読了日:12月12日 著者:小池 龍之介

真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 (ポプラ文庫 日本文学)真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 (ポプラ文庫 日本文学)
読了日:12月12日 著者:大沼紀子

愚者のエンドロール (角川文庫)愚者のエンドロール (角川文庫)
読了日:12月13日 著者:米澤 穂信

ワイヤレスが一番わかる (しくみ図解)ワイヤレスが一番わかる (しくみ図解)感想
久しぶりの図書館本。電磁誘導の発見から電波が広く利用されるようになるまでの変遷、様々なワイヤレス通信技術の紹介から電波法に基づく電波の安全利用まで幅広く紹介している。理論的な部分は理解が追いつかないところもあったが、初心者が広く浅く知るにはよい本だと思う。
読了日:12月15日 著者:小暮 裕明,小暮 芳江

悪の教典 上 (文春文庫)悪の教典 上 (文春文庫)
読了日:12月20日 著者:貴志 祐介

悪の教典 下 (文春文庫)悪の教典 下 (文春文庫)
読了日:12月21日 著者:貴志 祐介

のぞきめのぞきめ
読了日:12月27日 著者:三津田 信三


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